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2001年01月16日

ROLEX

今日はROLEXの不思議な価格変動のお話。

ROLEXという時計は本当に不思議なしろもので、これ自体がまるで貨幣そのものと言えるくらいの高い換金性を持っている。ゴールドやダイヤモンドでも同じことが言えるのだが、ROLEXの価格変動はそれらとは明らかに違った動きを見せる。

数年前に『エクスプローラ』というモデルの人気が沸騰したことがある。その当時、エクスプローラの定価(日本ロレックスが定める希望小売価格である)は確か30万円程度だったと思うのだが、人気が頂点に達したときは市場の実勢価格は70〜80万円(!)ほどにまで上昇した(人気が出る前の実勢価格は定価よりも安く、27万円程度だった(!))。ROLEXの正規代理店で買えば30万円で買えるのだから、そこで買えばいいだけの話だと思われるかもしれないが、実際はそううまくはいかないのである。そこまで人気が出てしまうと、正規ルートでは全く出回らなくなるのだ。半年〜1年のバックオーダーは当たり前という状態になり、仮に正規品がまとまった数で出回ったとしても、あっという間に並行輸入業者に買い占められて、値が吊り上げられる。運良く正規価格で手に入れた人も、転売すれば莫大な金額が手に入るので、そういった並行業者に売ってしまったりする。

こうして「定価」というものが全く意味の無いモノにされてしまうのがROLEXの面白いところだ。逆のケースもある。定価が高いゴールドやプラチナ、ダイヤモンドをちりばめたモデルなどは人気がなく、定価とはかけ離れた安い値段で市場に出回るのである。

デイトナこの逆転現象を最もわかりやすい形で起こしているのが、ROLEXマニアの人たちにとっては垂涎の的になっている『デイトナ』と呼ばれるモデルだ。クロノグラフのスポーツモデルで、ROLEXの中でもダントツにかっこいい。一目見れば誰もが欲しくなってしまうような魅力を持っている。

で、このデイトナには材質がオールステンレスのモデル(写真)と、金とステンレスのコンビモデルがあるのだが(金無垢というものもある)、現在の日本ロレックスの定価ではオールステンが65万円、コンビが110万円となっている。しかしこれが驚くことに、市場の実勢価格ではオールステンが100〜130万円、コンビモデルは80〜100万円くらいで売られているのである。いやはや全くむちゃくちゃな話だ。この実勢価格というのは恐ろしく強固なもので、事実上これより安く買うことは不可能である。例え外国で買い求めたとしてもだ。人気が出始めると、日本の業者は真っ先に少しでも安い国からデイトナを買い集める。またその国が日本市場の価格を調査していて、先回りして値段をつり上げるということもある。一般人が気付いたときには既にその国でも価格の高騰が終わっているというケースがほとんどなのである。むぅ……恐るべし。

そんなわけで株のような投機対象にまでなっているのがROLEXという時計なのである。ちなみにデイトナも人気がなかった時期というものはあり、その当時は定価そのまんまで買うことができた。先見の明がある投機筋にはこの時期に相当な量のデイトナをかき集め、莫大な利益をあげている例も見られる。

しかし人気に無関係にデイトナが欲しいという人にとっては迷惑な話だ。この人気がおさまるまではとてもじゃないが手が出せる値段ではない。僕が持っている『GMT-MASTER2』というモデルはとても人気がなく、ここ10年間値段の変動が全くない。いつかこいつの価格が高騰し、デイトナの人気が地に落ちる時が来ることを願っている。その時はもちろん買い換えだ。たとえ人気が落ちようとも永遠に僕の中ではデイトナがNo.1だからである。



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