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2001年02月07日

九死に一生スペシャル 2

総務省が先月発表した2000年の消費者物価指数によれば、品目別の年間価格下落率トップはハンバーガーだそうである。大阪でいうマクド、東京でいうマックこと、マクドナルドの半額セールによる影響だ。このセールによってマクドナルドの客層はガラリと変わり、昼時はほとんどサラリーマン一色となった。事はマックにとどまらず、ハンバーガーチェーン全体からやがて昼食産業全体にまで及んだ。「日本人の昼飯が変わった」とすら言える現象である。ちなみに年間価格上昇率のトップはなんだかご存知だろうか? これは胃腸薬だそうである。ハンバーガーを食いすぎて胃もたれしたサラリーマンが街にあふれてる、といった図式がすぐに浮かぶ出来すぎた調査結果だ。

と、こんな小ネタを新聞で拾いつつ、今日も今日とてネタに詰まっている僕なのだった。

先日風呂で死にかけた話を書いていて思い出したのだが、僕が死に直面したのはこの事故が初めてではなかった。実は僕は物心つく以前の幼少時に、実の父親に殺されかけたことがあるのだ。と、書くと「すわ! 今流行りの(流行るな!!)幼児虐待かっ!?」と思われるかもしれないが、そんな物騒な話ではない。

時をさかのぼること約30年前、まだそこらじゅうに空き地が広がっていた時代の話である。幼稚園にあがる前の僕は、その日家の前の駐車場で、地べたに這いつくばって、砂遊びをしていた。その頃の駐車場というのは舗装などされていなくて、草ぼうぼうのでこぼこな土地、雨が降ると翌日は巨大な水溜りがあちこちにできる単なる空き地の延長線上にあった。

父親の停めている車の後ろに座り込み、ありんこの生態観察に熱中していたときに事件は起きた。家の玄関の前には洗濯物の取り込みを手伝ってくれていた叔母、車の中には朝の荷造りを終えて得意先に向かう父親がいた。

車を発進させるため、バックにギアを入れる父親。丁度車の後輪の後ろに座っていた僕。視界の端に、僕の姿を入れながら洗濯物を取り込んでいた叔母。叔母の「きゃーーーーーーーーーーー!!」と言う悲鳴で父親は心臓がちぢみあがった。勢いよくバックした父親の車に、僕は背中を押されてつぶされかけたのだった。顔が砂利の中に勢いよく突っ込んだせいで顔面は血まみれ、声を出すことも出来ない。叔母の悲鳴がなかったら、そのまま轢き殺されていたかもしれなかった。

慌ててギアを戻し車を降りた父親と、洗濯物を放り出した叔母がかけよってきた。血まみれの僕を見て、また心臓がちぢみあがる。すぐさま救急車を呼ぶと、駐車場の周りは近所の野次馬がわらわらと集まってきて大騒ぎになった。

顔面から盛大に血を流していたので野次馬連中も相当心配したようだが、結局僕の怪我は大したことはなかった。しかし今でも鼻の横と、眉の上にはそのときの傷が残っている。

この話にはひどいオチがついている。救急車に運び込まれる僕を不安げに見つめる父と母の目の前で、大して親戚づきあいのない叔父がとんでもないことを言ったのである。「口からも耳からも出血してたし、ありゃあ助からないな」

勝手に殺すな!!!!



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