
子供の頃、「同時上映」の意味がわからなくて、「う〜ん これって2つのスクリーンで2本同時に上映すんのかな……。セリフがごちゃごちゃに聞こえてわけわからんじゃん……」と思っていた。そんな馬鹿なことがあるわけないのだが、それ以外に想像がつかなかったのだ。
今日は銀座に映画を見に行ったのだが、「そんな馬鹿な!」ってことが起きた。31年間の人生で初めての経験である。
2本の映画を1日で見てしまおうと思い、まずはチケットショップに足を運んだ。たかが2〜300円の違いだが、チリも積もれば山となる。『BROTHER』と『アヴァロン』の2枚のチケットで3000円だった。正規に見たら3600円だから、結構お得感は漂う。ちなみに知らない人のために補足しておくと、『アヴァロン』というのはアニオタのカリスマ、押井守が監督した、「日本映画なのにポーランドで撮影してポーランド人しか出演してない映画」である。『ターミネーター』のジェームズキャメロンや、『マトリックス』のウォシャウスキー兄弟にも影響を与える真のカリスマ監督である。
『BROTHER』は期待が大きすぎて僕の中ではイマイチだったのだが、北野監督作品ということを抜きにして見ればなかなか面白かった。で、問題は『アヴァロン』上映中に起こった。
上映開始から1時間ほど過ぎたところで、画面がいきなり乱れる。画面の同期が崩れて上下にガタガタ動き始めたのだ。字幕は追えなくなるし、上半分の映像が下に、下半分の映像が上に来てしまっている。「うへえ……映写機の故障かよ!」すぐに何人かの観客が席を立ち、係員に告げに行ったようだ。ほどなくして場内は明るくなり、上映は中止された。
「ええと、ええ大変申し訳ありません。ええ、映写機のええ映写機がそのええとトラブルにより、ええ一時上映を中断させていただきます」
場内アナウンスも相当パニクっている。映画はこれから面白くなるところだったので、このトラブルは観客としては非常に痛い。払い戻しもするとのアナウンスがあり、何人かが席を立ち、帰ったようだ。僕は続きが見たかったので残った。しかし帰りには当然文句のひとつも言ってやるつもりでいる。10分以上もそのままの状態が続き、なかなか上映は再開されなかった。その間にトイレを済ませ、イライラを抑えるためにタバコを一服した。
しかしよく考えてみれば、家でビデオを見るときなどは一時停止をしてトイレに行くなどは日常茶飯事だし、この休憩はかえってありがたいような気がしてきた。タバコが途中で1本喫えたのもよかった。それにめったにない経験が出来て冷麺のネタにも出来る。そんなわけで映画を観終わったときには、映画そのものが面白かったこともあって、僕の怒りはまったくおさまっていたのだった。
映画館を出るときには係員の方から払い戻しを申し出され、お金は返されなかったが鑑賞券を貰えた。2月一杯使える鑑賞券なので、アヴァロンが終わったら次の映画が見れる♪しかも係員の応対はとても低姿勢で好感が持てた。これがもしも横柄だったらまた爆発しているところだ。ってことで今日はよし!♪
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