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2001年07月14日

水没マンハッタンは凄かったけど 『A.I.』

映画「A.I」を観てきた。

前々からの持論なのだが、スティーブン・スピルバーグは深いテーマなどを追及せずに、能天気なエンターテイメントを撮るべきだ。押しも押されぬNo.1監督になってしまうと、急にオスカー像を欲しがってしまうあたり、まあかわいいと言えなくもないと思うが、人にはそれぞれ得手不得手がある。スピルバーグは正にエンターテイメントの申し子なのだから、その道を極めて欲しいと思うのだ。それでアカデミー賞と無縁であっても、無冠の帝王として賞より大きな尊敬を集めらたはずだと思うのだがどうだろう? もう既にプライベートライアンで監督賞は獲ったのだから、小難しい映画は終りにしていただきたい。

自分が撮ってきた、例えばインディジョーンズのような映画を、自分自身で「これは 面白いだけの映画で、深いテーマもないし、映画としてのレベルは低い」などと思っているのだとしたら大バカだ。自分のエンターテイメントにもっと誇りを持ってくれと言いたい。

で、「A.I」なんだが、いろんな意味で面白くない。エンターテイメントとしても中途半端で面白くないし、テーマ性・作家性を持ったいわゆる「深い映画」としても面白くない。ないないづくしだ。

たけし映画はみな非常に静かな映画だが、全編に渡ってある種の緊張感が漂っている。長回しで動きもセリフもないシーンであっても、そこに濃密な時間の流れと心の中のセリフと、感情の動きを感じる。これが作家性だ。北野武にしか作れない世界だ。今回「A.I」はこれに似た静かな映画になっているが、長さが単に長いと感じることしか出来なかった。スピルバーグの体内時計は多分細かいカット割に合わせた作りになっている。こういう長さは彼の体内時計と合っていないのだと思う。それが違和感となって現われている気がする。

キューブリックが作る「A.I」を観たかった。多分莫大な予算に製作会社が恐れをなしてお蔵入りするか、完成しても大コケしてものすごい借金が生まれたと思うが。

A.I.

A.I.

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2003/12/06
  • メディア: DVD



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