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2001年07月04日

感傷の昼寝

手がすっかり治った。こんな子供っぽい怪我はいつ以来だろう。治るのもこんなに早かったのだと驚いている。こんな風に子供の頃の記憶というのはだんだんと消えていくのだな。

最近子供の間で何が流行っているのか全然わからなくなってしまった。大学生くらいまでは、「おまえ小学生かっ!?」ってくらい子供の流行に詳しかった(つもりだった)のだが、遊戯王カードだのアギトだの言われても何が何やら……。今でもコロコロコミックは存在してるのだろうか? 駄菓子屋にはよっちゃんイカがあるのだろうか? そもそも駄菓子屋がないか……。ザリガニは釣れるのだろうか?

てなわけで、子供をみつけるとかなり興味を惹かれる。先日江戸川区の辺りを車で営業中に子供を発見した。

両側がしっかり舗装された小さい用水路のような、と言うより市民の憩いの場として無理矢理作られたコミュニティゾーンのような幅1mくらいの小川で何かを釣っている。

彼らから見ると、僕はネクタイを締めたちょっと若いおっさんなわけで、昨今の大事件で親からかなりきつく戒められているらしく、いわゆる「知らないおじさんと話しちゃダメ」状態なのだった。確かに昼間っからぷらぷらして、子供に話し掛けるおっさんにロクなやつはいない。僕が話し掛けた途端、親がすっとんできて通報されるかもしれない。

しかし元気に外で遊んでる子供に出会えた嬉しさから、思わず「よお♪何が釣れんの?」と話し掛けたのである。

「ザリガニぃ〜(語尾下げ)」

おまえガムでも食ってんの? というような はすっぱな態度で応えてくれた。この小川には金魚やら鯉やら亀やらザリガニやらが住人によって勝手に放流されており、そこそこの自然を感じさせてくれるらしい。熱心に糸を垂らして水面をじっと見ている。しかし堪え性がないのが子供というもので、すぐに飽きて網を直接水中に突っ込んでゴリゴリ漁り始めた。

あ〜あ、なっちゃいないな。イカに食いついたザリガニを釣り上げるから楽しいんだろうが〜。網で直接すくったらつまんないよ。と思いつつも何も言わずに車に戻り見ていた。1匹が網に入った。結構でかい。わっと子供達が集まってきて、みんなででかいザリガニを小突きはじめた。とても楽しそうだ。

自分も子供になって、その輪に入っている錯覚に陥った。しかし首に手をやると、そこにはネクタイがあるのだった。いっぺんに白けてしまい、はじける歓声を後ろに聞きながら車を発進させた。

「今日は仕事する気なくなったな……。寝るか……」

土手沿いの道にまた車を停めて、昼寝することにする。車で寝ると余計だるくなるのだがかまうものか。嗚呼……。



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