
「伝説の剣の話か……。あの剣のありかを描いた地図は、迷いの森の奥深くに封印されておる。迷いの森の道を知っているのはわしだけじゃ。しかしわしは今 病に冒されておる。一緒に森に入るのは無理じゃ」
「おじいさんの病を治すには、北の崖のてっぺんにあるマンドラゴラをとってこなくちゃいけないんです。でも僕たち子供ではあの崖は登れません」
てなわけで、プレイヤーはまず崖に登りマンドラゴラを手に入れる。マンドラゴラはおじいさんの病気を治す以外に使い道がない。こういうアイテムはフラグを立てるためだけに存在しているわけだ。おじいさんの病気を治した後は、無用の長物となり、「もちものリスト」の容量を圧迫するだけの邪魔なものになる。
おじいさんの病気が治ったら次は迷いの森だ。おじいさんがいないときはいくら進んでも元の道に戻されていたのが、フラグが立ったために奥まで進めるようになっている。やっとの思いで迷いの森を抜けると、ついに伝説の剣のありかを記した地図が手に入る。これでおじいさんは用なしだ。
地図とは名ばかりのフラグ立てアイテムで、これが手に入ったことによって初めて足を踏み入れることが出来る大陸がいきなり出現する。はっきり言って地図の中身など関係ない。2度と見ることもない。大陸さえ出現してしまえば地図は不要なのである。
そしてついに、ついに! 最後の最後に伝説の剣が手に入る。ここまでの道のりで主人公たちは多くの戦闘を経験し、レベルもかなり上がっている。「銅の剣」でもほとんどの敵に勝てるくらいだ。「鉄の剣」なら最終ボスですら倒せるくらいに成長している。じゃあ一体「伝説の剣」はなんなんだよ?
これはいわゆるクソゲーを絵に描いたようなゲームである。実在はしてなくて、今僕が即興で作ったものだ。何より我慢ならないのはアイテムに全く必然性がないということだ。マンドラゴラは別に水晶でもかまわないし、怪鳥の卵でもいいし、世界樹の葉だっていいわけである。こんなどうでもいいアイテムに一体何の意味があるのだろう? プレイヤーを足止めさせるだけのくだらないハードルにしかなっていない。
というわけでゼルダに戻ろう。ゼルダの世界にはこういった、どうでもいいアイテムは存在しない。
ブーメランを手に入れないと先に進めない所がある。この足止めは同じだが、ブーメランを手に入れるとその先の展開が劇的に変化するのだ。まず戦闘が変わる。倒すのが大変だった敵が、一旦ブーメランを当てればしばらく痺れて動けなくなることに気付く。ブーメランでしか倒せない敵がいることに気付く。そして謎解きの幅が広がる。ブーメランを使って手が届かない所にあるスイッチを押したり、落ちているアイテムを拾い上げることが出来るようになる。
様々なアイテムが手に入ると、その都度プレイの幅が広がり、謎解きの幅が広がる。これがゼルダ最大の面白さだ。これらを支えているのはもちろん、以前に書いた操作性とカメラワークである。
未プレイの方は死ぬまでにプレイする事をおすすめする。
Nintendo64 ゼルダの伝説〜時のオカリナ〜 〜ムジュラの仮面〜
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