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2001年09月04日

デビルメイクライ 激辛レビュー

デビルメイクライ(以下DMC)を一通りプレイした。最初に悲痛な報告なのだが、買ったソフトに傷がついているのか、はたまたPS2のハード的な問題なのか、エンディングムービーの途中で必ず止まってしまい、最後まで出来ていない。イージーモードとノーマルモードはきっちりクリアしたのだが、ハードモードはノーマルのセーブデータを持ち越すので、エンディング途中で止まってしまう僕は先に進めないのである。島の大爆発の後、雲間を飛ぶ飛行機のシーンでピタリと止まる。同じ症状の人を探してみたが、1人もいなかった。全く運が悪い。

ゲームレビューの結論としては「面白い」という評価になるのだが、あえて辛口の批評をさせていただく。CAPCOM、ひいてはゲーム業界全体のためを思っての辛口なので、「俺が気に入ってるゲームをこきおろすとは言語道断」などと怒らないように。ちなみにものすごく長くなるのでめげないように。

まず最初に言っておかねばならないことは、「鬼武者レビュー」で言ったのと同様、このゲームも「バイオハザード」の延長線上にある自社パクリソフトだということだ。これは本当にいただけない。ただでさえ大作ソフトの続編ばかりが溢れかえるゲーム業界にあって、このような亜流ゲームの氾濫を許していると、業界全体の地盤沈下を進めてしまうということだ。バイオ、鬼武者、DMCのそれぞれで続編をバラバラ発売していくつもりなのか?「飽きられる前に、このシステムを使って稼げるだけ稼いでおけ」という情けない姿勢が見え隠れする。

バイオから鬼武者、鬼武者からDMCへと、アクション性や映像の質は向上しているが、基本的なゲームシステムそのものは何の変化もない。「視点切り替え式マップ」「足止めのためのアイテム類」がその根っこになる部分だが、ここがそももそもバイオ延長シリーズをつまらなくしている最大の要因なのだから、それを引き継いでゲームを作っても同じストレスを与えつづけることにしかならない。

今回DMCの最も素晴らしい進化は「ジャンプできるようになった」という部分だと思う。これによってアクションの質は劇的に向上した。鬼武者が、「3Dの皮をかぶった2D的アクションゲーム」であったのに対し、DMCはアクションの質でもしっかりと3D化しているのだ。ジャンプ斬り、空中撃ちなどはかなりの爽快感がある。弾数制限を廃止したり、簡単な操作で多彩な技をだせるようにしたりなどの工夫が効いていて、「敵を倒す爽快感」にかけては歴代のゲームでもかなり上位にあげられる。この点で鬼武者よりは数段よくなっている。

そしてこの爽快感を台無しにしているのが前述の「視点切り替え式マップ」ということになる。主人公を写すカメラに相当する視点はシーンごとに常に固定で(ズームだけはある)、主人公が歩き回ると刻々と視点が切り替わる方式になっている。画面手前に向かって走っていた主人公が、次の瞬間いきなり画面奥に向かって走っているシーンに切り替わるなどの不都合が起きるのがこの方式の弱点で、ゼルダやマリオのカメラシステムのようにリアルタイムで視点が移動していくものと比べて、圧倒的にアクションにかかる負担が大きい。戦略的に敵を倒そうとしても、意図しない視点の切り替えのために敵と自分の位置関係が把握できなくなり、必然的にゴリ押しの攻撃パターンに陥ることになるのである。

画面奥に移動していたのが突然 画面手前に移動している視点に切り替わったら、コントローラーの向きも逆方向に入力するべきところなのだが、そこらへんは柔軟になっている。奥方向への入力のままで手前に移動するのだ。いったんコントローラーから手を離し、改めて逆方向へ入力してもやはり手前に移動する。ここらへんは苦肉の策なのだろうが、激しいアクションの最中というのは、頻繁に入力方向が変わるので、意図しない視点切り替えが頻繁に起こる要因にもなっている。結局この視点切り替え式マップというのは激しいアクションには不向きなのだ。

主人公を自由自在に操ることが出来、空間把握がしやすくなくては3Dアクションゲームは成り立たない。バイオシリーズは元々アクションアドベンチャー(謎を解いて先に進む)というカテゴリーだったわけで、激しいアクションは想定されていなかったはずである。そのシステムにDMCのような爽快アクションゲームを乗せてしまうのはCAPCOMの力技を誉めるべきところでもあり、いい加減にしろよと言うべき所でもあるのだ。

次に時間さえかければ手に入る「足止めアイテム」の存在だ。もうこれはいい加減にしてくれというほかない。こんなくだらない事を「謎解き」などと称する気にもなれない。これは謎解きじゃなく単なる足止めだ。うんうんと唸り、「どうやったら先に進めるんだ?」と頭を使って謎解きに時間をかけるのは確かに面白いが、それが単なる「アイテムの取り忘れ」「アイテムの見落とし」で時間がかかるのは徒労以外の何物でもない。

バイオ延長シリーズのほとんどのアイテムは「どう使うのか?」を時間をかけて考えさせるのではなく、「どこに落ちてるのか?」を時間をかけて探させるものになっている。やることはとにかく走り回ることだけで考える事は何もない。適当に走り回っていれば必ずアイテムは手に入る。何の魅力もないこのような謎もどきはうんざりだ。

最後にストーリーについて。鬼武者のストーリーはなかなか面白かったのだが、DMCはどうしようもなく面白くない。ただし、優れたアクションゲームにとって、ストーリーなんてものは二の次であることは間違いないのでDMCは思い切ってあの女キャラなどを排して、硬派なアクションゲームを追及すべきだったと思う。あまりに中途半端なストーリーは邪魔なだけだ。

なんだかんだと文句をつけてはいるが、買おうかどうか迷っている人には「買え!」と自信を持って言えるくらいDMCのアクションは面白い。。今最も底力のあるメーカーであるCAPCOMは、売上本数にあぐらをかかないで、もっと良質のアクションゲームをどんどん作ってもらいたい。今売れているのは、単にそれ以上面白いゲームがないだけだからだ。「新しいゲーム」に挑戦することをやめ、続編ばかりを作っていればいずれ必ず飽きられる。周囲の反対を押し切ってバイオという新ジャンルを開拓した時の気持ちを忘れないでもらいたい。



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