繁子「うわ〜ホントだ〜」
美紀「いやちょっと待ってちょっと待って。いきなりうわ〜ホントだ〜って何? 脈絡ないじゃん? 今まで何も話してないのにいきなり第一声がうわ〜ホントだ〜って。意味わかんないじゃん」
繁子「あ、ゴメンゴメン。ほら、夕焼けのときってイワシ雲って言うでしょ? 今見たら本当にイワシの骨みたいに見えたから」
美紀「てゆーかさ、それってあんたの脳内での出来事でしょ? いきなりあたしに向かって、うわ〜ホントだ〜とか言われても何がホントなのかさっぱりわかんないわよ。前後のつながりないし。あたしが『ほら見て、イワシ雲』とか言ってるならまだわかるけど」
繁子「あはは。だよね〜。ってゆーかイワシ雲、かわいくない? ちょーかわいくない?」
美紀「『ちょー』をフラットな発音で話すその話法やめてほしいなぁ。かわいくない? ちょーかわいくない? って2回繰り返すのも何かむかつくし。てゆーかかわいくないし。何がどう可愛いのかわかんないし」
繁子「でもさ〜やっぱ物理の伊藤むかつくよね〜」
美紀「ちょっと待って。その『でもさ〜』ってさっきの話と何のつながりがあるわけ? あんた風に言うとわかんないんだけど。ちょーわかんないんだけど。イワシ雲はかわいい、でも物理の伊藤はむかつく……ってぜんっぜんつながりないじゃん! 意味わかんないじゃん」
繁子「何? 逆ギレ?」
美紀「逆ギレじゃないし! 正ギレだし! 『逆』の使い方間違ってるし!」
繁子「何か美紀って何言ってるかよくわかんない。うちらみんなそう言ってるよ?」
美紀「出たよ!『うちら』! うちらって具体的には誰なわけ? あんた友達あたししかいないじゃん! あんた一人が言ってるだけじゃないの? 勝手に脳内うちら作らないでよね。ホントむかつく」
繁子「ってゆーかお腹空かない?」
美紀「空いた空いた〜」
繁子「この前美紀が教えてくれた店さー、あそこ美味しいよね。あそこ行かない?」
美紀「いいよ〜。あそこやっぱり渋谷じゃ一番美味しいよね。安いし」
繁子「でしょ?」
美紀「ちょっと待った。何よ、その『でしょ?』って。まるであんたの手柄みたいなその言い方。あんたさっき『美紀が教えてくれた』って言ったじゃん。あたしが見つけた店じゃん。何であんたが『でしょ?』とか勝ち誇った顔して言えるわけ? わけわかんないし」
繁子「なんか美紀ってかわいいんだけど。ちょーかわいいんだけど」
美紀「やっぱ? スカウト来るのも時間の問題? みたいな?」
繁子「その半疑問形の話し方やめなよ。みっともないよ」
美紀「おまえに言われたくねーよ」
自分風聞帳。このタイプの子が果たしてイワシ雲を知ってるのかどうか疑問。
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