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2002年07月08日

ブラックボックスは名状し難き物のままで

CM結構好きでね、番組はろくすっぽ見てないけどCMだけは妙に見入っちゃうんだよ。8割くらいは「この女は新しい」とか「この女は可愛い」とか「この女はすげえ(?)」とかなんだけど、たまには他の事も考える。よく言うでしょ。「広告は時代を映す鏡だ」って。

で、今日見入ってたのは「ぶりかえしヤメロヨ成分」とかいう爆笑問題がやってる虫さされの薬。1990年代を失われた10年とか言うらしいけど、この10年、いやさらに10年さかのぼってもいいかな?その間ってこういう言い回しはなかったんじゃないかなと思って。「硝酸ミコナゾール配合」「ジンクピリチオン配合」とか、わけわかんないんだけどなんか効きそう……っていう成分名をこれみよがしに連呼してたよね。そこでいきなり「ぶりかえしヤメロヨ成分」とか言われると新鮮で面白い。なんか化学とか科学の重みでそれらしく振舞っていた薬よりよっぽど効きそうな気がする。

この意識の変化は一体なんなんだろう?って考えた。ここ20年のPCの氾濫に思いが至った。みんながブラックボックスの中身を知ったかぶるのに疲れたのかなとか思った。PCの中身なんて誰も意識して使っちゃいない。Pentium4がどうのRAIDがどうのって訳知り顔で語ったところで、自分らが実感出来るのは速度やなんかの上っ面だけであって、その中身が一体どうなってんのかはさっぱりわかってない。仕組みについて書かれた記事を読んでわかったつもりになってるだけ。たとえばPentium4が故障を起こしたとしても、どこをどう修理すればいいのかさっぱりわからない。下手すりゃ故障が起こったことすらわからない。こんなブラックボックスについてしゃかりきになって勉強して、ブタがネズミに説教するみたいに必死こいてわずかな知識の差を見せ付けて優劣を競うなんてことにはもう疲れたわけだ。

「すごすぎプロセッサ搭載」とかでいいじゃん、「速過ぎ記憶装置搭載」とかでいいじゃん、という気分をこの広告は映しているのかな?と思ったわけ。いや、本当はそうじゃなくて、技術のスピードに置いてけぼりにされた自分を慰めるための理屈、そんなものをCMの中に見出しただけなんだけどね。

ふー。疲れてんのかな俺。



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