
ミスタードレクスターが言ってたよ。子供には2種類しかいないって。鼻くそをほじくった後、壁になすりつける子供と食う子供。あなたはどっちでしたか?こんにちわ、オタワの青空の下からこんにちわ。アニです。
小学校4年生の時、僕のクラスにたいそう可愛い女の子がいまして、成績優秀性格温厚人望厚く学級委員にも満場一致で選ばれる、非の打ち所のない女の子でありました。仮に名を繁子さんとしましょうか。彼女もうんこをするのか?なんて事が本気で議論されるくらいの、まあいわばアイドルでした。
僕は小さい頃から自信過剰のいけすかないガキでしたから、彼女に対してドキドキしたりするような事はなかったんですけどやっぱり気にはなってたんですな。例えば街中で芸能人に出会った時、心の中では「ぐはっ! 米倉涼子だよ! 本物だよ!」とか思っていても、都会人を気取って「ふーん、米倉じゃん」くらいの反応しか返さないという、そんな感じの態度を彼女に対して取っていたのです。
理科の実験か何かだったかな? 普段とは違う席順になったとき、たまたま彼女が僕の隣に座ったんです。まあ、平静を装いますわな。つーん、みたいな。でも気になる。猛烈に気になるわけです。顔は真正面を向きつつも、視界のはじっこで必死になって彼女を捉えているわけです。眼球疲労もすごいわけです。左半身の肌がピリピリと静電気を発するくらい神経集中してるわけです。で、彼女が僕に話し掛けてきました。「アニくん、昨日のあのテレビ見た?」
全力で彼女の方に向き直る僕。血走る目。「み、見てないよ」と言った瞬間、ソレが見えました。鼻糞です……。……。……。我が目を疑いました。うんこすらしていないかもしれないと噂される繁子さんの鼻から、長さにして数ミリの、しかし紛れもない鼻糞が飛び出ていたのです。僕は授業の最中にも関わらず、彼女の腕をひっぱって「先生!繁子さんが具合悪いそうです!」と叫んで教室の外に連れ出しました。
驚愕の表情の彼女に、鼻糞が見えている旨伝えました。多分僕の顔は半泣きだったと思います。「恥ずかしいだろうなぁ……。死んでしまいたいくらい恥ずかしいだろうなぁ…… 」そう考えるとなんだか泣けてくるのです。彼女は頬を真っ赤に染めてこう言いました。
「……。ありがとう、教えてくれて。みんなに見られないように気を使ってくれたんだね。あたしね、鼻糞ってほじくったことないの……。ごめんね……。」
これで2度びっくり。ミスタードレクスター! この世には鼻糞をほじくらない子供というものが存在していたんです! 彼女の生き様はなんと高貴であることか! 僕は聖母を見るような面持ちで立ち尽くすしかありませんでした。
でもまあ、よくよく考えたら鼻の穴ン中にしこたま鼻糞溜め込んでる女ってのも、げんなりだよな。また大人の階段昇っちまったよ。ふっ。木枯らしピュー。
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