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2002年11月02日

パラダイムシフト

捕虜になったおじいちゃんが尻の穴に隠して守った金時計なんていらねえよ! でお馴染みアニです。こんつわ。色だけ変えてリニューアルした気になってる、いわゆる「つもり貯金」です。いや違う。

MIZUNOが夏に発売した軟式野球用のバット(ビヨンドマックス)知ってます? いや、僕自身は全然野球とかやらないんで(見るのは大好きです)、詳しい事はよくわからないんですが、すんごい発想で作られたバットなんです。従来は野球のバットってのは硬ければ硬いほど飛距離が伸びると思われてたんです。なんつーか、硬さ競争? そんな業界の常識を一気に覆したのがこの新製品なんです。なんとですね、このバットは手で押すとへこむくらい柔らかいのです。

開発者はテレビのバラエティ番組を見ていたときに、タレントが風船をぶつけ合うのを見て「これだ!」と思いました。「もしかしたら、柔らかいもの同士のほうが反発力が生まれて飛距離が伸びるのかもしれない!」 周りは「そんなバカな」と冷たい反応。しかし開発者は一度思いついたアイデアを形にしなければ気が済みませんでした。で、実際作ってみたらびっくり。なんと飛距離は伸びたんです。硬式と違って、軟式ボールってのはバットとのインパクトの瞬間、柔らかいので潰れちゃうんですね。で、潰れたボールが元に戻ろうとする時に物理的に大きなロスが生まれるんだそうです。柔らかいバットだと、ボールがほとんど潰れないので飛距離が伸びるんだそうです。しかも打球速度まであがるので、内野を抜ける可能性が大きくなるんだそうです。

気が遠くなるような製品テストを繰り返し、「有り得ない」と言って取り合わない上司を粘り強く説得し、ついにこのバットは日の目を見ました。年間5000本売れればヒットと言われる業界で、予約だけで2万本売れました。三冠王の落合博満も太鼓判を押しました。素晴らしい。ちょっとしたプロジェクトX風な感動。

しっかし、野球が生まれて何年経つんでしょう? その間、誰もこの事実に気付かなかったなんて。科学の進歩なんてタカが知れてんなー、と思わせる見事なパラダイムシフトです。特にスポーツってこういうの多いと思うんです。うさぎ跳びとか、アイシングとか、昔と今とでは捉え方が正反対ですよね。そのうち「デブの方が速く走れる!」とか云う説が出たりするかも。なるほど、それを表現してるのが、かの12MB-ADSLのCMなわけです。いや違う。


パロディとパクりって難しいっスね。あんま深く考えないでやってます。



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