
今日はゲーム関係の話です。ゲームの事全然わかりません、って人にもわかるように書くので冗長になりますけど。すげえ長いです。ごめん。
まずエミュレーターってものについて説明しなくちゃなりません。狭義のエミュレーターってのは簡単に言うと、ファミコンとかスーパーファミコンをパソコン上で再現してしまおうっていうものです。エミュレートってのは直訳すると「似せて機能させる」って事で、Windows上でMacをエミュレートするソフトとかありますね。ゲーマーの世界ではエミュと言えば家庭用ゲーム機のエミュレーターの事なんです。実際には「似せて機能させる」なんてレベルではなくて、モロにファミコンそのものがパソコン上で再現出来ています。もちろんカセットをパソコンに挿すわけじゃなくて、カセットの内容(ROM)をファイルにして、それをエミュレーター(アプリケーション)に読み込ませるんです。
で、こういうのは合法なのか? って話なんですけど、まずエミュレーター自体には違法性はありません。何年か前に流行ったNapstarもそうですけど、問題はアプリケーションをどう使うかであって、アプリケーション自体には違法性はないっていうのが大方の見解です。ただ、エミュレーター本体だけでは遊べないわけで、どうしてもROMファイルが必要になってきます。自分が所有しているROMカセットのデータを吸い出して、パソコンで読み取れるファイルにするのは(恐らく)合法です。いわゆる「私的複製の容認」ですね。で、ここからが問題なんですけど、いったんファイルになってしまったROMカセットのデータはいくらでも複製が可能で、いくらでもネット上で流通させることが出来ます。これをやってしまうと犯罪になってしまうんですな。
でもアンダーグラウンドの世界では(って言うほどアングラでもないですが)違法なファイルが山ほど流通していて、やりたいゲームはほとんどタダで出来てしまうというのが現実です。ひどい話ですが、ゲームボーイアドバンスのソフトなどは事実上発売日前にほとんど手に入ってしまうという状態です。こんな状態がゲーム業界にとっていいはずがない。しかし一方で、今となってはカセットを入手するのが非常に困難で、エミュレーターでしか遊べないゲームというのもあって、そういうものを歴史的財産として守っていくにはエミュしかないじゃんか、という建前論もあります。すげえ複雑なんです。
ちょうど今音楽業界が大変ですよね。違法MP3のせいでCDが売れない! とか言って。違法MP3が実際どれくらいCDの売上を圧迫してるのか、あんまり定かじゃないですけど。もし僕がミュージシャンだったらやっぱりやる気無くしますよ。血の滲むような頑張りによって出来たアルバムがお手軽にコピーされてるなんて、そりゃ許せません。同じように「いくらいいゲームを作っても、すぐにコピーされちゃうから全然儲からない。もうゲーム作りなんてやめたやめた」と思う優秀なゲームクリエイターだっているかもしれない。優れた才能は、それに見合った報酬があってしかるべきであります。ちょっと話が拡散しちゃいました。とにかくインターネットによって、知的財産を守るのは非常に困難な状況になってるって話です。話をゲームに戻しましょう。
僕が最近バカみたいに騒いでる『ゼルダの伝説 風のタクト』なんですが、これにはニンテンドウ64の『時のオカリナ』が特典としてついてきます。つまり(恐らくは)ゲームキューブでニンテンドウ64のエミュレーションが行なわれてるって事です。先だって発売されたゲームキューブ版『どうぶつの森+』においても、ゲーム内でファミコンソフトが遊べるというおまけがついていました。これもゲームキューブでファミコンのエミュレーションが行なわれてます。つまり技術的にはゲームキューブで、過去のハードで発売されたゲームがほとんどプレイ出来る状態にあるって事ですよね。ならば、任天堂は過去のゲームを全てゲームキューブエミュレータ版として再販してしまえよ、と思うのです。
問題もたくさんある事はわかってます。まず自社のソフトに関しては大丈夫でしょうけど、他メーカー製のゲームの再販は難しいに違いありません。既に倒産してしまって存在しないメーカーもたくさんあります。あと、昔のしょぼいソフトを一体いくらで売るのかって問題もありますね。数10本を1ディスクにひとまとめにして売らないと手が出ないかもしれません。でもね、とにかくゲーマーは昔のゲームで遊びたいんですよ。それも出来れば違法ファイルをこそこそやるんじゃなくて、堂々とゲーム全体の発展に寄与できる形でやりたいんですよ。
違法ファイルを根絶しよう! なんていきりたってる団体がありますけど、全くもってナンセンスです。なんとならば、違法ファイルを支えているゲーマーには、狂信的な確信犯も多く含まれているからです。勘違いしてもらっちゃ困ります。「うへへ。タダでゲームがやり放題だぜ」なんて下衆な笑いを浮かべてる人ばっかりじゃないんです。でなきゃ、何の得にもならないエミュレータ本体の開発に命を賭けるプログラマーなんて存在するはずがないし、ファミコン全ソフトの発売日情報から操作方法まで全てを網羅するデータベース作る人なんて現れるわけがありません。キラキラ輝く過去の思い出を、みんな必死になって守ろうとしてるんです。そのためには法を犯す事も辞さないという真性の(神聖なる)バカがいるんです(誉め言葉)。
そこらへん、メーカーサイドでもよりよい方向を考えて、古いゲームをしっかり守っていく方法を考えてほしいと思うんですよね……。もしもメーカーがそういうシステムを作り上げたら、「うへへ」とほくそえんでいるイリーガルなエミュユーザーも心改めることができるんじゃないかって気がするんです。すごい綺麗事なんですけど、本心なんです。
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