
日本三大セレクトショップ(?)として名高いSHIPS、United Arrows(以下UA)、BEAMS。僕が高校生くらいの時はまだUAは存在してなかったのでもっぱらBEAMSの方で服買ってたんですが、そのBEAMSの顧客ターゲット戦略というのをご存知でしょうか? 顧客を何段階かにまず分けるんです。なんか階層毎にもっともらしい名前がつけられていたんですが、詳しい事は忘れてしまったので適当な名前で再現・分類してみます。内容もちょっと適当かも。ごめんなさい。

多分予想がつくでしょうが、BEAMSはターゲットとして3の流行層を狙って服作りをしてるんだそうです。もちろんセレクトショップとしてのステータス維持のため、2の先端層を満足させるべく海外の新興ブランド発掘にも一定の経営資源を割いています。しかしそれはあくまでもビジネスとしては二の次なわけです。とにかく3の流行層を狙い撃ちし、がっちり顧客として掴んでしまえば、あとは雪崩式に最大派閥の4の層、さらには4の層と交流のある5の層まで売れてしまうという図式です。この時重要なのは、欲をかいて最大派閥の4の層におもねらないことです。それはブランドのステータスを落とし、3の層の離反を招き、結果として4や5の層にもそっぽを向かれることになるからです。ちなみに三大セレクトショップを位置的に把握すると、UAはBEAMSより若干上の層を狙っており、SHIPSはほぼBEAMSとかぶりながらやや下層を狙っていると言えるかもしれません。
ファッションの流行は4の層、5の層に行き渡った時点で終焉を迎えるのは言うまでもありません。その時点で3の層は優位を保てなくなり、新たな波を探し始めるからです。それを予め用意しておいてあげるのが、セレクトショップの役割ということになります。
で、やっと今日の本題なんですが、Tシャツを前面に(あろうことか、キース・ヘリングまで!)打ち出したユニクロの新しいCM、皆さんご覧になったかと思います。これがどうにも僕としては我慢ならないのでした。
Tシャツという、金額的にさほど問題にされてこなかったカジュアルなアイテムが、個人のアイデンティティ確立のための重要なファッションアイテムとしてクローズアップされはじめてから既に10年近くが経ちます。逆に言えば、Tシャツの静かな盛り上がりは10年もの間メインストリームに居続けた極めて稀なケースと言えるのです。初めはアンダーグラウンドな一部の先端ショップだけがこの貧者の武器を看板商品にしていました。気合の入ったアートをもちこんだり、デザインごとの商品点数を抑えることによってTシャツの地位を押し上げてきたのです。やがてビジネスに聡いセレクトショップがTシャツの原価率の低さ、粗利益率の高さに注目して、これをファッションの表舞台にもってきたのはBEAMS Tの開店などで記憶に新しいところです。ここまではOK。何の問題もありません。

ここから先はマクロな話ではなくて僕のごく個人的な話になります。僕は元々アメリカンなTシャツ好きとして、ファッションとはかなりズレた部分でTシャツを愛してきた(変態)野郎です。言わば神聖Tシャツ帝国皇帝です。僕がTシャツ人としてこの10年幸せな時間を過ごせたのは、単に時代の波とシンクロした偶然のおかげなんですが、ついにその幸せに終止符が打たれる時がやってきたってわけですよ。
ユニクロが一時3の層にまで支持されていたのは時代の気まぐれと言っていいと思います。めまぐるしい流行の変遷の中に、たまたま一時的にユニクロが位置しただけという「消費」の気まぐれです。そして3の層から完全に見放されたユニクロが今、僕にとっての聖域、Tシャツを前面に打ち出そうとしているのです。5の層6の層の隅々にまでアートなTシャツを行き渡らせようとしているのです。Tシャツが消費される! 無限の差異化ゲームに取り込まれる! 個性の氾濫というありうべからざるパラドックスが、没個性という名の腐海を広げていく! 終わりだ。幸せに統治されたTシャツ時代は今日をもって終わるのです。流行語がフジテレビ『とくダネ!』の小倉智昭氏の口から発せられた瞬間、流行語としての生命を終えるように。
しかし! たとえTシャツが死のうとも、「うわ、なんかあいつ狙いすぎのTシャツ着ちゃってない?」などと揶揄される恐怖に怯える暗黒時代が来ようとも、僕は変わらずTシャツを愛し続ける事をここに宣言するものであります。神聖Tシャツ帝国よ永遠なれ。
脱オタ黙示録カイジ。ゲラゲラ。なんとなく今日のお題に合ってそうなスレなので無駄レス取り払って保存してみました。カイジ読んだことない人は必ず全巻読破してください(国民の義務)。
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