
久々のスタイリッシュSFアクションバカ映画『リベリオン』を観た。監督・脚本、カート・ウィマー。製作、ヤン・デボン。わけわかんない映画なのでまずはあらすじ紹介。
第3次世界大戦後、生きのびた指導者たちは戦争や犯罪の根源は人間の感情にあると悟り、絶対的な警察国家を設立。庶民に強烈な精神安定剤プロジウムを服用させ、感情の発露を促すとされる絵画や映画、詩集、音楽をも禁止した独裁的支配を行っていた。違反するものは有無を言わさず処刑となる絶対主義世界。反乱者を取り締まる第一級クレリック(聖職者)プレストンは、国家のために忠実に任務を遂行していた。しかし、反乱者メアリーの逮捕をきっかけに感情を取り締まることに疑問を抱き始める。彼の中で生まれた些細な感情は、だんだんと大きなものへ変わっていく。そして、彼はたった一人で最強の武術ガン=カタを駆使し洗脳国家に戦いを挑む。

ざっと読んだだけでも荒唐無稽ぶりが際立つ、大風呂敷ひろげすぎの典型的B級映画。しかし、しかし、これいいよ。かなりアリだよ。多分キメポーズB級映画の傑作『ブレイド』、あるいはCAPCOMの傑作ゲーム『デビルメイクライ』、まさかの『マトリックス』なんかにインスパイアされて作られたと思うんだが、実写でDMCの世界を再現されるとここまで笑えるのかというくらいダサカッコよくて華麗。話題(なのか?)の「ガン=カタ」アクションというのはどうやら空手や剣道などの東洋武術で言う「型」を意味しているらしく、無意味にかっこいい(のか?)ポーズを取りながら二挺拳銃をぶっ放しまくるのだ。

回転撃ち、背面撃ち、暗闇撃ちなどありえないアクションの数々は『マトリックス』もびっくりの出来。そしてジョン・ウー的「暑苦しすぎ男の美学」がこれでもかと炸裂する。ジョン・ウースタイルとは違ってちゃんと弾切れする(笑)フルオートの二挺拳銃は手首を返して銃底を袖口に向ける。袖口からは隠しマガジンが飛び出し自動装填される。この間わずかノースローモーションで3秒足らず。たまりません。純白のマオカラー(詰襟)のスーツに日本刀持って殴りこみかけるラストシーンなんかは、もうそれまでのストーリーを全部吹き飛ばすくらいのパワーがある

ただ、近未来管理社会を真正面からシリアスに描くSF的真面目姿勢は大いに買えるんだが、いかんせん志の高さに比して予算が足りなさすぎる。ラストシーンに入るまでは細かい部分には目をつぶらないといけない。体制側の戦闘員の装備が全員バイクのヘルメット(激ワラ)だったり、近未来映画なのに出てくる車がもろに20世紀末の高級セダンっぽかったり、敵のボスが無名役者さんで全然カリスマ性を感じなかったりする。肝心のガン=カタアクションも時間が短い。この5倍くらいあったら満足度はさらにアップしたんだが……。『ガタカ』みたいにスタイリッシュに暗黒未来社会を描くのか、『ブレイド』みたいに驚愕のアクションシーンで新境地を開くのかどっちかにしろよと言いたいところなのだが、それを両方やっちまおうという無茶ぶりがこの映画の魅力なのかもしれない。
多分来週あたりには間違いなく打ち切りになると思われるので(笑)、マトリックス好きの人、二挺拳銃マニアの人、DMCプレイヤーな人、剣道部の人はさっさと観に行くように。行かれない人はジンガイのイカレサイトでも見てDVD待ちなさい。コアな人必見の87点。
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