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2003年07月12日

僕が縮毛矯正を教えましょう!

癖毛で悩む皆さんに、今日は縮毛矯正についてレクチャーいたしましょう。美容室に行くとやたらと目にするこの縮毛矯正というメニュー、一瞬引きますよね。え? ストレートパーマと違うの? なんか大仰。怖い。料金もバカ高いし。一体何がそんなにすごいの? という感じで。一言で簡単に言ってしまうと、ストレートパーマと縮毛矯正の違いは、施術中にアイロン操作があるかないか、途中でトリートメント成分を髪に入れているかいないかの違いです。使っている薬液の内容成分に関しては実はほとんど差はありません。ただし薬品メーカーサイドの方でストパーと縮毛矯正の薬液セットの値段に差をつけているのと、施術の手間に差があるために料金はかなり違ってくるわけです。また、ストレートの持続期間にももちろん差があります。縮毛矯正の方が長期間もちます。

ちょっと話が遡っちゃいますけど、まずパーマの仕組みを簡単に説明しておきます。

  1. 1剤と呼ばれる薬液を髪に塗布する。
  2. 1剤中に含まれるアルカリ剤(アンモニアなど)が、硬く閉じているキューティクルを開き、髪を軟らかくする(軟化といいます)。
  3. 1剤中に含まれる還元剤(チオグリコールやシスティンなど)が、髪内部のたんぱく質の結合を切断する(還元といいます)。
  4. 2剤と呼ばれる薬液を髪に塗布する。
  5. 2剤に含まれる酸化剤(臭素酸ナトリウムや過酸化水素)が、切断されたたんぱく質を再結合する。

これだけです。ロッドを巻いた状態で再結合すれば、くるくるっとしたパーマがかかり、真っ直ぐに伸ばした状態で再結合すればサラサラストレートヘアになるわけです。縮毛矯正は2剤で再結合する前にアイロンを使って完全に髪をまっすぐな状態にしてから再結合するので、普通のストレートパーマよりも持ちがいいのです。さらに、アイロンで熱を加える前に、ほとんどのメーカーがトリートメント効果のある薬剤を髪に入れるので、とても感触よく仕上がります。

縮毛矯正はここ10数年でやっと確立された、比較的最近の技術なので、初めの頃は事故がとても多いメニューでした。一番多いパターンは「1剤に髪をつけている時間が長すぎて軟化が進みすぎ、施術後に毛先がチリチリとハレーションを起こす。最悪の場合髪が切れてしまう」というものです。そうなるギリギリまで1剤に髪をつけておかないと、今度は逆に軟化還元不足でくせが残ってしまいます。髪の強度は人によって千差万別ですし、最近はほとんどの人がカラーをしているので、頭皮に近い根元部分は軟化還元がしにくく、何度もカラーをしていてキューティクルが元々開いている毛先はあっという間に軟化還元が進んでしまうという難しい状態にあります。ここを上手く見極められない美容師さんだと失敗してしまうのです。

美容師さん側で最も多い勘違いは「縮毛強制はアイロンで髪を伸ばしている」というもので、こういう間違った考え方をしているところだと、施術数日後に元のくせが出てくるというパターンが多くなります(リバウンドといいます)。必要十分な軟化還元が出来ていないと、いくらアイロンで一時的に真っ直ぐにしても、くせは必ず戻るのです。

縮毛矯正の技術レベルが高い美容師さんというのは、「薬剤の作用を正しく理解している」「髪の状態を正しく見極められ、状態に応じた薬剤の使い分けができる」「軟化還元の状態を正しく見極められる」という3つに長けた人ということになります。残念ながらこれらの条件を満たしている美容師さんというのは多くありません。単にメーカーの施術マニュアル通りにやっているだけで、応用がきかない人が多いのです。


皆さんが街中の美容室で見かける縮毛矯正のメニューには『リペア』とか『リシオ』とか『リファイン』とか『ヘアオペ』とか『Mr.ハビット』とかいう名前がついていると思います。これらはそれぞれの薬剤メーカーが、自社の縮毛矯正メニューに付けているブランド名です。『リペア』のポスターを掲げているお店なら、薬剤は『ファイテン』というメーカーの薬を使っており、『ヘアオペ』なら『サニープレイス』、『リシオ』なら『ミルボン』というメーカーの薬を使っています。

それぞれに特徴があり、『Mr.ハビット』や『リペア』など縮毛矯正初期〜中期に技術を確立したメーカーの場合は概して「とても綺麗に真っ直ぐになるのだが質感が硬く、いったん縮毛矯正をやってしまうとその後カラーや普通のパーマがかけづらくなる」という傾向があります。ちょっと言い方は悪くなりますが、「カッパのようにすとーんと真っ直ぐなヘアスタイル」を求める人(特に中高生)に人気があるブランドです。

これに対して、最近求められているのは「あんまりぺったんこになりすぎず、柔らかい質感で見た目が自然なストレート」となる縮毛矯正です。このような特徴をもっているのは『ヘアオペ』や『リシオ』で、縮毛矯正後も毛先を遊ばせたい欲張りな人たちに人気があるブランドです。

いずれのブランドを選択するにしても、重要なのはそれを扱う美容師さんの技術レベルなので、あとは口コミで上手いところを探すしかありません。中にはメーカーのインストラクターとして、技術を他の美容師さんに教えている美容師さんなどがいたりするので、そういうお店を探すといいかもしれません。そう簡単に見つからないでしょうが。



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