■ 掲示板とうまくつきあえませんでした
掲示板について、お笑いにして皮肉ったことはあるんですが、真面目に書いたことはないので思いつくままに書いてみます。
以前はこのサイトにも掲示板というものがあったんです。いろいろ(本当にいろいろ)な要因があってやめちゃったというか閉めたんですけど。最大の要因はなんだろうと考えてみると、「自分の、掲示板というものに対する考え方がガチガチに硬くて、その考え方に相容れない書き込みに対応できなかった」っていうことになると思います。ちなみに僕が設置していた掲示板は、訪問者の書き込みに対して管理者である僕がレスするという1対1のコミュニケーションの場に結果としてなっていました(僕の希望としては横レスが入り乱れてほしかったのですが)。こういうタイプは結構多いと思います。
なんか僕の狭量さが浮き彫りになりそうな気がするんですけど(実際そうなので仕方ない)、僕が苦手としていた書き込みと、なぜそれが苦手だったのかを書いてみます。
続き
- 独り言的なものが書かれる。(例:「今日は寒いなあ。ま、どうでもいいけど」)
- 独り言なのでレスのしようがありません。しかし、書き込みに対して必ず管理者の僕がレスをするというスタイルが確立されていたので(自分でしたんですけど)、初めのうちはなんとかコミュニケーションをとろうとしていました。掲示板閉鎖直前の頃はカリカリして「独り言は他でどうぞ」とか、素で書いてました。かなりイヤなヤツです(でした)。人に見せたり聞かせたりするための独り言というのは、掲示板に限らずイライラします。実生活でも人に聞かせるための独り言を言って返事待ちをする人がいますが、そういう人に僕は全く返事をしません。仲の良い友達ほど一切しません。聞こえなかったフリが出来るので(幸い僕の耳は片方聴こえない)。しかしメールや掲示板でされるそれらの独り言は見なかったフリが出来ないので余計に困るわけです。
- 日記的なものが書かれる。(例:「今日、学校さぼっちゃいました」)
- 書き込む人の日常が報告されるわけなんですが、僕としては「ああ、そうですか」としか言いようがない場合が多いです。なぜこの人は自分のサイトで日記を書かずに僕の掲示板にわざわざ書くんだろうと思ってしまいます。たまに自分の日記に書いてあるのと同じ内容を、さらに僕の掲示板にも書く人がいたりして、「わざわざ書かなくても僕は毎日貴方の日記を読んでいるのに」と思ったり。でも「今日こんなことがあったよ」というのは友達同士の会話としてはごく当たり前の事ですから、これは要するに僕が掲示板を「友達同士の他愛ない会話の場」と考えていなかったということになります。友達同士の他愛ない会話を、友達でないたくさんの人たちに公開する事に強い抵抗があったということです。
- 言葉遣いが馴れ馴れしすぎる。(例:「それ違うっしょ(w」)
- 上記の「友達同士の他愛ない会話」に通じるんですが、掲示板というオープンな場では、言葉遣いによってお互いの距離が否応なく第三者に示されます。ほとんどの人が丁寧語で話している中、一人だけ馴れ馴れしいタメ語になるとこの距離がバラバラになって、管理者である僕、馴れ馴れしい書き込みをする人、馴れ馴れしくない書き込みをする人、ROMしている人、の間に微妙な開きが出来ます。幸い僕の掲示板ではこういうのは少なかったんですが、よく見るタイプの掲示板では常連とその他という序列が読者間に出来て、常連の人は管理者との距離の近さを誇示するためにますます馴れ馴れしくなっていくというちょっと耐え難い「馴れ馴れスパイラル」が生じます。管理者自身が積極的にこの序列を作り出して、DIME的手法で掲示板を賑わせるという掲示板もあったりしますが、僕にはこれらの「お互いの序列を確認するため、自分の優位を示すため(だけ)に行われる書き込み」が不毛に思えて仕方ありませんでした。馴れ合いというのは、この「距離の近さを第三者に誇示する」ということなのだと思います。
- 同一人物が書き込みしまくる
- ありがたい事なのかもしれませんが、これもある種「距離の近さ」を誇示することになりかねないなということです。明らかに話題がないのに無理に毎日書き込む人などがいたり、どこまで遡っても同じ人と管理者の1対1の応酬が続いたりすると、これは掲示板ではなくて公開交換日記の様相になってきて、他の人が入り込めなくなります。またこういった応酬は閲覧者にとっても管理者にとっても(下手すれば書き込んでいる本人にとっても)ひどく退屈なものです。もしかしたら、そういう人たちには「寂れた掲示板をにぎわせてあげよう」という善意があったかもしれません。僕としては1ヶ月に1つでいいから面白くて刺激的な話が出来ればそれでいいのにな、と思っていたんですが。
これらの考え方とは無縁な「毎日知り合いが通ってくれて楽しい雑談をしている掲示板」を見て、ああ、なんかいいなあこういうのも、と思う事もあります。でも僕は自分のサイトに置いてある掲示板でそれをやりたくはなかったんですね。なんというか、サイトの1コンテンツとして、見ず知らずの人が読んでも面白かったり刺激的だったりする場にしたかったんだと思います。ただ、そうしたいのだという意思表示はほとんどしていませんでしたし、体裁としてはごく普通の雑談掲示板にしか見えませんでしたから、書き込む人が「空気を読」まない限りはこういう場は生まれません。嫌な言葉ですね。「空気を読む」って。書き込む人は本来空気を読む必要なんて全くないし、自由な考え方で掲示板に接して然るべきです。これが建前。しかし僕の本音の部分ではなんとかして空気読んでくれないかなと思っていたわけです。こういう二律背反に苦しんでいました。
結局僕は掲示板を閉じ、匿名のフォームメールを採用しました(はてなダイアリーとMTのコメント機能を真っ先に消したのもこれに通じています)。独り言はスルーできるようになり、他愛ない会話を第三者に見せつけなくても済むようになり、距離の近さを誇示したり優位をアピールするような人がいなくなりました。そのかわり、メールで刺激的なやりとりがあったとしても、それが第三者に提示されることもなくなりました。
以前に誰だったか「日記を使って他のサイトとレスの応酬をしているところがあって気持ち悪い。掲示板でやればいいのに」というような内容の事を言っている人がいました。僕は今のところこの考え方の正反対の立場にいます。インターネット自体が巨大な掲示板。このサイトはその中のひとつの書き込みです。
上手くまとめられないんですけど、多分自分の場所というものに異常な執着があるのだと思います。
追記。誤解されるかもしれないので繰り返し書いておきます。僕は友人との他愛ない会話は大好きです。でもそれを掲示板でやるのはいやだったのです。