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2004年01月14日

儀礼的無関心とプライベートの公開

いろいろ考える事が多かった1週間。まずは(ネットで言う)儀礼的無関心のこと。僕はネットという新しい世界に触れて、そのリベラルな新しさにガーンとヤられてしまった人だ。例えばネット上ではプロもアマもほとんど関係ない。仮令プロの意見であっても間違ったことを言えば猛烈に突き上げを食らうし、アマであっても論理的に正しい意見、多くの人を納得させることができた意見は尊重される。権威に阿らないところが実に痛快で、なんと居心地のいい世界なんだろうと思った。であるからこそ、こうしてアマの身で誰に望まれるわけでもないのに精一杯文章を書き散らしているわけだ。といっても僕の場合はしゃっちょこばった言論じゃなくてエンターテイメントの場でごにょごにょやってるわけだけど。

で、儀礼的無関心というお題(詳しいことは羊同本舗さん儀礼的無関心反応リンク集を見ていただくといい。事の発端は『ネットでの儀礼的無関心の可能性』。必読記事は『「ホーム」ページという快楽 - SOUL for SALE』)について考えていたとき、はてなダイアリーの数箇所で「はてなアンテナ被登録数ランキング」みたいなものが公開されて、どうも僕自身が儀礼的無関心を要求される側(の下っ端)に回ってしまっている、少なくともそう思っている人たちが存在するようだ、ということに思いが至って困ってしまった。閲覧者数人(文字通り数人だった)を楽しませたくてしこしこ文章書いてた僕がギャグとはいえいつのまにかMr.はてなとは……。ネットの不文律「リンクは自由」とか「公開された文書はいかようにも読まれる」とかにどっぷりヤられていた自分が、ネット上でも儀礼的無関心を貫くべきときもあると今更言われても非常に困る。困るのだけど、気を遣わないとどうもダメのようだ。そんな気分になってきた。「一介のアマチュアがプロをも負かす痛快さ」があったインターネットが、僕の中では今や「一介のアマチュアが別のアマチュアについて語ることすら憚られる窮屈さ」を伴ってきたということ。

次は儀礼的無関心に関連して(してないかも)、ネット上でプライベートな情報を公開することについて。少しずつではあるけれど、WEB上で覚悟をもって顔を晒したり、プライベートな情報を公開する人たちが増えているように僕は感じている。ソースはないというか出したくないので印象と思ってもらってよい(というか牽強付会のためなので当然そうなる)。覚悟をもって、というのは女子中学生が友達だけに見せるためにクラス会の写真(パンチラが含まれていたりするわけだ。ははは)をWEBで公開するのとは明らかに質が違い、最悪2chに晒されることも想定しての公開だ。これは、本来アマチュアに全然必要とされていないことを、インターネットの人たちが積極的にやり始めているんじゃないかということで、アマチュアでもプロ意識(プロという場に自分を置く覚悟)を持っている人が増えてきているのではないかということ。僕自身、性を公開したり姓を公開したり顔を公開したり住んでる場所を公開したり、段階的にプライベートを出していて、そういうときの自分の気持ちを考えると、一人歩きする文章単体や作品そのものだけではなく、「トータルな個人として自分を認めてもらいたい。これを書いたのはここに住んでいるこんな顔のこういう男です」という、割と健全な(?)自意識が働いていると思うのだ。2chに晒されて慌てて消すような中途半端な自意識ではないと思っている。

とするならば、今「あたしのホームページを土足で荒らして!」と金切り声をあげている小中学生たちも、ネットの思想に触れる時間が増えるにしたがって、段々と儀礼的無関心を要求しなくなるんじゃないか、自ら対策を施すのではないか、少なくとも10年20年単位で考えたらそうなるんじゃないか、という(多分間違ってる 笑)希望的観測を僕は持っている。その時代時代の小中学生やネット初心者は相変わらずヒステリー起こしてるだろうけど。

不倫日記だのをいい年こいて覚悟もなしに公開して、いざ晒されたらわめくような人は全くもって自業自得なので考えに入れなくていい。問題なのは、「見てほしいんだけど見てほしくない」という中途半端な位置にいながらいいものを生み出している人たちで、こういう人たちに対して儀礼的無関心を貫くのはある程度必要なことなのかなと思う。彼らがプロ意識を持つに至ったときには是非そのサインを出してほしいものだ。それが具体的には「プライベートな情報を覚悟を持ってさらけだす」という事になるのではないかと思う。

もうひとつ、馴れ合いのことについても考えたのだけど、長くなったのでそれはまた次の機会に。



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