

7:30 起床。2日連続の耳出血、歯痛。モアナサーフライダーで朝食をとる。今日はお互いの両親と、相方の妹が先に帰国する。僕と相方、僕の妹、甥っ子姪っ子は明日帰国予定。
9:15 先に帰る5人を見送りに、ツアーの集合場所に向かう。両親は昨日のゴルフでハワイを気に入ったようだった。炎天下でプレイしても、風が爽やかで全然しんどくないのだそうだ。10:20 バスが5人を乗せていった。姪っ子も一緒に帰りたそうにしている。保育園で毎日アホほど遊んでいる姪っ子にとってはハワイは楽園に思えなかったようだ。学校や仕事に追われている人、かつて追われていた人たちだけが、ハワイを楽しむことが出来る。
ホテルのエントランスにいるボーイに頼んで、昨日の夜駐車しておいてもらったレンタカーを再びホテル前に持ってきてもらう。こういうのは金持ちづらして「ご苦労」とか言いながらチップを渡すべきなのだろうが、根が貧乏人なのでそういう貴族的行動(?)がどうもしっくりこない。「すいませんすいません、持ってきてくれてありがとうございます」といった表情になってしまうのだ。チップを渡すタイミングやチップの額などもさっぱりわからなくてみっともない。

11:30 シーライフパーク(日本で言えば鴨川シーワールドに相当。ただし規模は鴨川の半分にも満たない)に向けて出発。
レンタカーは1日だけのつもりだったのだが、バスと違って時間を気にしないで済むので、もう1日延長することにした。運転も少しだけやってみたのだが、やはり右側通行にはなかなか慣れない。特に、「前方が赤信号でも、右折車だけは信号を無視してどんどん右折していっていい」というルール(もちろん暗黙の了解なのではなくて、法制化されている正式ルール)にどうしてもついていけなかった。そのくせ歩行者にはものすごく優しくて、前方に人がいたらどれだけ離れていても絶対に車は停車する。歩行者も「車は絶対止まってくれる」と考えていて、ほとんど車に注意を払わない。僕は仕事で毎日車を運転するので日本の交通ルールが体に叩き込まれている。相方はペーパードライバーなので、逆にアメリカ式の交通ルールにすんなり順応できるのだと思った。
12:00 シーライフパークに到着。

ここはとにかく「イルカと遊ぼう」系のドルフィン・プログラムがメインで、オプション料金を払ってイルカと遊ばないことには意味のないところ。敷地面積は狭く、ショー以外は他に見るべきところもほとんどない。入場料は$25と既に高い感じなのだが、ドルフィン・プログラムをやると総額で$100を超えてしまう。金もそうなんだが、僕らは時間に余裕がなかったのでドルフィン・プログラムには参加しなかった。つまり、あんまり面白くなかった。
イルカショーだけ見ることが出来たのだが、これも鴨川シーワールドで見るような派手なイルカジャンプなどがほとんどなくて、というかイルカの出番はほとんどなく、全体の80%がキャストによる寸劇と客いじりで占められている。USJのウォーターワールドのようなものだと思えば間違いない。全て英語なので、寸劇の内容はさっぱりわからなかった。オプション料金を払うと、このショーで使われるでかいプールでイルカと遊べるらしい。
パーク内で気に入ったのはアオウミガメが泳ぐ解放的なプールで、ここではウミガメ用のエサ(ウズラの卵くらいの大きさの配合飼料と、レタスが入っている)を購入して食べさせることが出来る。人が近づくと、エサをねだりにウミガメが寄ってくるのだ。とても可愛かった。
園内は水槽からくる湿気のせいで異常に蒸し暑かった。喉が渇いたので自動販売機で炭酸飲料を買うことにしたのだが、ここで少し感心することになる。アメリカではお札を綺麗に持ち歩くという習慣がないらしく、みんな札をくっしゃくしゃにしている。店でお釣りを渡される時も、店員が1枚1枚もみほぐすようにして数を数えるので、ほとんどの札が鼻をかんだティッシュペーパーのようになっている。僕は自販機に1ドル札を2枚投入したのだが、日本だったらべろーんと戻されるであろうしわくちゃの札が、見事に吸い込まれていったのだった。これで果たして偽札をきちんと判別することが出来るのだろうかという疑問もわくが、妙に気分のいい瞬間だった。
14:00 パーク内でホットドッグを食べる。バカでかいが非常に美味しい。15:00 ホテルに戻る。レンタカー代は$200を超えていた。

16:00 耳の出血は止まっていなかったのだが、甥っ子姪っ子がどうしても海で泳ぎたいといってきかないので、ホテル前のワイキキビーチで性懲りもなく泳ぎだす。ここで、多分一生忘れられない体験をした。
日本人がゴミのようにたくさんいるワイキキビーチ、それも、足こそ着かないが水深2mにも満たない浅いところで野生のアオウミガメに遭遇したのだ。僕から数メートル離れた場所をゆっくり泳いでいる! 10数メートル離れた場所で遊んでいた相方と妹に慌てて声をかけ、僕はアオウミガメを追った。どんどん沖のほうへ逃げていくのだが、速度が遅いので僕でも楽勝で追いつける。ついにウミガメの真上にたどりついた。触りたい! でもこいつは野生動物だ。人間に触られることを望んでいるわけじゃない。ハナウマベイであったら触るどころか追いかけることすら禁じられている行為だ。僕は触りたい気持ちをぐっとこらえ、アオウミガメがびっくりしないように静かに潜って、甲羅の真上の位置でゆっくりと一緒に泳いだ。相方も追いつき、彼女もウミガメが見える位置にたどりついた。
ウミガメと一緒に泳いだのは30秒にも満たない時間だったと思う。しかしこの体験は強烈な印象を僕に残した。本格的なダイビングをやっていたわけでもなく、野生動物が頻繁に見られるスポットで遊んでいたわけでもない。インストラクターと一緒に、よく調教されたイルカと戯れたわけでもない。これは予定調和じゃない。都会の生活と地続きの、ワイキキという境界エリアで出遭った不意打ちの非日常。僕にとっては決して現実を忘れることなど出来ないディズニーランドのような場所で、中に人間が入っていない本当に生きているミッキーマウスに出遭ったかのような、驚きと感動と、ほんのちょっとの怖さ(なぜだかわからないけど怖いのだ!)を味わった。ハワイに来て本当に良かったと思った瞬間だった。体の不調もいっとき忘れることができた。

18:30 ウミガメの後はおまけみたいなもんだ。カラカウア通りをぶらぶら歩いてショッピングすることにした。先日クッションカバーを買った『ハワイアンキルトコレクション』で、相方がハンカチを30枚くらい購入。これだけで$200を超える。僕は免税店でTUMIのバッグを買った。妹はDIESELでTシャツを2枚購入。
21:30 まともなイタリアンが食える店『アランチーノ』でパスタとピザを食う。ビーチウォークの1号店に行ったため少し待つことになった(ここは狭くていつも混んでいるので、2号店がいいらしい)。待った甲斐がある美味さで、ここは自信をもってオススメできる。モレッティとコナを飲んだ。
22:30 ワイキキで最高級と名高いハレクラニのロビーに潜入することにした。確かに高級感をびしびし感じる。Tシャツ短パンでぶらぶらするには気後れしてしまう。自分が泊まった贔屓目もあるのだろうが、僕はモアナサーフライダーのちょっと古臭くて解放的で明るい雰囲気の方が好きだな、と思った。
23:00 部屋に戻り、帰国のための荷造り。明日は朝6時にツアー会社が荷物を取りに来るのだ。楽しかった旅行もついに終わりだと思うと、荷造りする手も重くなる。嗚呼……。。
つづく
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