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2005年09月21日

バリ旅行記 8

第3日目 後編

クタセンター

大急ぎでクタまで帰ってきました! もう時間ない! 時間ない! 現在時刻午後3時半。これからバロンガルーダの木彫りを探して、できればさらにバロンとガルーダが描かれてるZIPPOライターを探して、あと嫁さんのバティックを探さないといけない。残念ながら事前の下調べが皆無なので、どこにどんな店があるかわからなくて、もうこうなったらとにかく歩きまわろうということになりました。事前の下調べ、大切。

まずはクタセンターというところに行ったのですが、しなびた店がぽつぽつあるだけで購買意欲がビタイチわきません。ここから北に進路を取り、思い出したように一旦クタビーチに出てみました。サーファーのメッカと聞いていたので楽しみにしていたのですが、もうビーチに足を踏み入れた瞬間物売りのおっちゃんおばちゃんがわらわらと押し寄せてきて、気がついたら7〜8人に取り囲まれているという状態です。サーフィンをやるという明確な目的がない限り、ここのビーチには近寄らないほうがいいかもしれません。海も別段綺麗じゃないし……。夕陽は綺麗でしたけども。って、夕陽!? もう日没!? やばい! 早くお土産買わないと真っ暗になる!

クタビーチの夕陽

バクン・サリ通りを東に進み、レギャン通りというお土産屋さんが延々と立ち並ぶ、この地区一番の目抜き通り(といっても舗装道路はでこぼこで、2車線の幅もめちゃめちゃ狭い)を北に向かいました。何軒か木彫りを置いている店を見つけ、ずんずん中に入っていったのですが、俺が探しているような細工が細かい丁寧な仕事をしているガルーダがなかなかみつかりませんでした。ほぼ全ての店で日本語が通じるので「もっとかっこいいガルーダが欲しい」と言うと、「知り合いの店にある。案内するよ」と言われ、別の店に連れて行かれました。そこで見つけたガルーダのお面をいたく気に入り値段交渉に入ったのですが、こいつが強敵でして、俺の顔に「どうしてもこれが欲しい」っていう表情が出ていたせいなんでしょうけど、なかなかこちらの言い値で首を縦に振りません。もう時間もないし、これ以上の交渉は無理だと思い、40万ルピアで手を打ちました。日本円にして約4千円です。正直、「高いなぁ」と思ってたんですけどね……。店員の様子をよく観察していると、俺を連れてきた別の店の店員にリベート(?)みたいな金を手渡してます。「ああ、なるほど、こうやって客を紹介して小金を稼ぐのだな」と思いました。

一旦木彫りの捜索を打ち切り、今度はZIPPOライターを探すことにしました。ZIPPO集めるの趣味なんですよ。で、その土地土地のデザインが施されたZIPPOがほしいわけなんですけど、これが見事なくらいバリ風のZIPPOがない。なんでバリまで来てこんなの買わなきゃいけないのっつーくらい、こてこてアメリカンなデザインばっかりです。ぶっちゃけかっこよくなくていいんです。その土地に行ったという思い出としてほしいわけですから。で、ZIPPO売ってる店をしらみつぶしに当たっていたら、ベースボールキャップをかぶった若いバリ人に話しかけられました。こいつの日本語は今まで出会ったバリ人の片言とは違って、ネイティブの日本人レベルの発音でした。しかもめちゃめちゃフランクで話が上手い。「あーはいはい。ガルーダとかバロンの彫られたZIPPOね。あるある。あるよ。案内してあげよっか。え? 彫られてなくてもいいの? ペイントでもいいんだ? それなら楽勝であるよ。本当本当、マジマジ。おにいさん、東京? 俺も東京に3年住んでたからさ。どこ? 足立区? あーわかるわかる。だって俺西新井住んでたもん」って、めちゃめちゃ馴れ馴れしいです。

ベースボールキャップに連れられていった店は、タトゥーも彫ってくれる怪しい店(結構多いです)で、ちょっと中に入るのに勇気がいる感じでした。中にはずらりとシルバーアクセサリーが並んでいて、一言で言えばインチキクロムハーツといった趣です。で、キャップが店員となにやら話をしています。「あー、残念。さっき売れちゃったって。ごめんごめん。マジ昨日まではあったんだけどねー。ごめんねー。でもせっかくだからここも見てってよ。おにいさん、シルバーとか結構好きでしょ。なんか見てわかるもん。あ、これとかどう? ガルーダガルーダ」。全然ガルーダじゃないし……。これ米軍のデザインじゃん……。普通にEAGLEって書いてあるし……。ここでキャップに見切りをつけるべきだったんでしょうけども、「ごめん、思い出した。もうひとつの店なら確実にあるよ。この前見た。絶対ある。バロンとガルーダのZIPPO、両方あるよ」と言われ「マジで? 今度なかったら怒るよ?」と言いつつアホみたいにまたついていってしまいました。で、やっぱりない。とことんない。もう口からでまかせ並べてるだけなんですよこいつ。そんで抜け抜けと「他にもいいものあるから見てってよ」とか抜かしやがる。腹立って無言で店を出ました。また時間を無駄にしてしまった。結論として、バリにはバリっぽいZIPPOはありません。

レギャン通りの木彫り専門店『ペンデタ』

しばらくレギャン通りを北上していると、一軒の巨大な木彫り専門店にでくわしました。しまったー! 品揃え的にもここで買うのが正解だったー、という感じの。もう、ないモチーフはない、っつーくらい、これでもかとあらゆる種類の木彫りがあります。もちろんガルーダもバロンも、それぞれ10種類近くある。最初に買ったものより気に入ったものがいくつもありました。で、不思議と店員が寄ってこない。普通ならすごい勢いで張り付いてきて押し売りしはじめるんですが、ここのおじさんは自分からは絶対に近寄ってこないんです。で、こちらから「これはいくら、あれはいくら」と値段聞いて二度びっくり。安いんです! 最初にボられた値段の半額ぐらいで売ってる。やられた……。もう何もかもがダメダメだ。今回の旅行は……。結局ここでも気に入った木彫りを買いました。合計で三点。めちゃめちゃかさばります……。新聞でぐるぐる巻きにしたテケトーな梱包なので、3つも持ってるとアホの子みたいです。

俺の買い物は全て終了したので、後は嫁さんのバティックなんですが、もう距離にして5km以上、時間にして3時間近く歩いてます。その間バティックを売ってる店はいくつもあったんですが、嫁さんは「なんかこの店汚い」の一点張りで、てんで店の中に入ろうとしない。腹は減ってきてるし、でこぼこ道のせいで足は痛くなってきてるし(特に嫁さんはサンダルが足に合わなくて死にそうになってた)、いつまで経っても買うものは決まらないしでイライラしはじめ、もうビールが飲めてそれなりのメシが食えるところならなんでもいいや的に、最初に目に付いたオープンカフェに避難しました。メニューを見ると、ナシゴレン(インドネシア風チャーハン(?))が2万ルピア(日本円200円)、フィレステーキが4万ルピア(同400円)、ビールが大ジョッキで1万5千ルピア(150円)とお手頃な値段です。ふぅ、やっとこれで一息つけるな、と、手に持っていた木彫りを店内の床に置いた瞬間……、「ポキッ」。え? ポキッて? ポキッて? 木彫りの角(つの)の部分が折れとる……。お、折ったどー!! もう何から何までめちゃくちゃですわ。ろくなことない。

その後、嫁さんはテケトーにワゴンセールで売ってたへっぽこバティックを買い、足の痛みに耐えかねて新しいサンダルを買い、タクシーをつかまえ、ホテルに戻りました。はあ……、パトラッシュ、疲れたろう。僕も疲れたんだ。なんだかとても眠いんだ。パトラッシュ……。

おまけ写真です……。



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