
バリに行ってきました♪ 海外4度目の初心者ツーリストが、うんざりするほどクソ長い旅行記を垂れ流します♪
今回の旅行は4泊5日羽田発着チャーター直行便(エアパラダイス航空)という、都内に住む者にとっては割と楽チンと思われるパッケージツアーだったのですが、これが思ったほどには楽じゃなかった。というか失敗の連続で結果的に楽チンじゃなくなった。まず空港の駐車場なんですけど(ここで「駐車場の話からかよ。細かすぎるよ」とつっこみなさい Please point out that it is too detailed.)、国際線ターミナルそばのP5とP1は海外割引(半額になる)が効くのに対して、俺が停めたP2はそれが効かなかったのです。車停めっぱなしで5日間ですから、割引が効かないと1万円もかかっちゃう。それに気付いたのはP2から延々歩いて国際線ターミナルまでたどり着いたときで、わざわざ戻ってP2からP5に停めなおしました。幸先の悪いスタートです。
ハワイに行ったとき、空港カウンターで早めにチェックインすると、空いてるところから好きな座席が選べるということを知ったので、今回こそは足を伸ばして乗れる席を確保しようと、通常2時間前のチェックインのところ、4時間前(!)の21時半に空港に到着しました。しかし「早すぎてチケットがご用意できません」と言われ、ここでブチギレ……はせずに大人しく飯でも食うことにしました。これが成田だったら至れり尽くせりの施設が充実しているわけなんですけど、掘っ立て小屋に毛が生えた程度の羽田国際線ターミナルですから、まともに飯を食うところなどありゃしません。仕方ナシに、シャトルバスじゃないとたどり着けないくらい遠い国内線ターミナルまで行くことにしました。やっと着いた国内線ターミナルは早々と飲食店が店を閉め始めていて、開いているところはクソまずくて店員のおばちゃんが妙にムカつくカレー屋だけでした。こんなことならゆっくり夕食を食べてから空港に行けばよかった……。泣きながらカレー味のうんこみたいなろくでもないものを食っていると、おばちゃんがあからさまに「もう早く店終いしたいんだからさっさと食えよこのボンクラども。つーかレジ閉めるから、先に金払え。食ってる最中とか関係ない。今払え」と急かしてきます。コノヤロウ、今日はちょっと小指の調子がアレだから勘弁してやるけど、ほんとだったらてめえ今頃海の藻屑だぞ(藻屑?)と思いました。
もう一度国際線ターミナルまでバスに揺られ戻ってくると、まだ22時半。岩手県の国道沿いのしなびたドライブインみたいに何もないターミナルでさらに30分以上待たされ、やっとのことでチェックインが始まりました。真っ先にカウンターに並んでチケット発券をお願いすると、なんと、座席が、既に、決まっている! 全く選べません! やられた! 何のために4時間も前に羽田に来たのか。何のためにおばちゃんに急かされてまでうんこ味のカレーを食べなきゃいけなかったのか。そのことを思うと自然と涙がこぼれてきました(参考AA)。その後、思考力を根こそぎ奪われ、意気消沈したまま両替カウンターに向かいました。バリではインドネシアルピア(以下Rp. )という通貨を使います。ここで日本円9万円を両替。両替所のレートは1ルピアに対し0.0125円で、約720万Rp. になりました。すげえ札束です。

でもまだフライトまではたっぷり2時間あります。既に国内線ターミナルはそのほとんどが店を閉めており、国際線ターミナルには店らしい店がひとつもなく、何もやることがありません。「この分だと、出国審査後の免税店もあるかどうか怪しいな……。あっても閉店してるかもしれん……。今ここでタバコを買っておかないと、バリでガラム吸うしかなくなっちゃうな……」と思い、自動販売機で10個のピースライトを買いました。と、思ったけど、最初の5個は間違えてピーススーパーライトを買ってしまいました(クソ不味くて吸えたもんじゃねえ)。もう何から何まで失敗の連続です。その後、2時間もロビーで待ってるのが苦痛だったので、駐車場に戻って車のカーナビでDVDを観ました。『ミッションインポッシブル』です。しかも'96に公開された第一作目の方です。トム様が若くて肌がつやつやしてたです。さすがに「俺は羽田くんだりまで来て一体何をやってるんだろう」と思ったです。
映画が佳境にさしかかった中途半端な頃合に、フライトの時間が近づいてきたので、しぶしぶターミナルに戻りました。もうバリとかどうでもいいからミッションインポッシブルの続きを観たかったことは言うまでもありません。出国審査を終えてゲートに向かうと、どこにこんな豪華施設を隠していたんだというくらい立派な免税店があり、鬼のようにシレッと営業してました。もう大体予想はついてました。さっき買った2800円のタバコが1800円で売っています。
座席は案の定窓際でもスチュワーデス前の広々したところでもなく、ど真ん中の窮屈なところでした。予想はついてました。そしてバリ写真の一枚も出ぬまま1発目が終わるっていう。どんだけ長く続くんでしょうかこの旅行記は。

なんか着いたみたい。1時間しか時差がないのでハワイよりは楽でしたけど、それでも窮屈な中での7時間のフライトはやっぱりすげえ苦痛で、足がパンパンにむくんで生後10ヶ月の赤ん坊みたいな状態になりました。通常はこれからバスに乗ってちょっとした観光に行くことになるんですが、深夜1時出発、朝7時到着という強行軍のため、アーリーチェックインという、着いてすぐにホテルを利用できるようになるオプションを指定しておきました。なので、空港に着くと自分らだけ別行動となり、すぐにHISのガイドのケスラさん(名前うろ覚え。鼻毛ボーボー(バリの男性は全員例外なく鼻毛ボーボーです))が迎えに来てくれました。ここからタクシーでホテル直行です。
バリに着いての第一印象は、「建物朽ち過ぎ」。建ててるんだか壊してるんだかわからないような微妙な建物がそこかしこにあって、一応完成してるっぽい建物もよく見ると微妙に歪んでたりして、新築なのに築40年くらいに見えるようにするのが掟なのかと思いました。道路わきには建築廃材がほったらかしになっていて、「ええと、せ、戦後?」みたいな感じです。あ、書き忘れてましたが、今回は写真をクリックするともう少し大きい画像が見られるようにしてあります。
宿泊地のヌサドゥアに近づくと急に道が良くなります。ここらへんは高級リゾート地という位置づけで、大きな門が現地人と観光客を隔てており、ちょっと行くとさらに検問があって、セキュリティには相当気を使ってる感じです。覚えてる方も多いかと思いますが、2002年にクタ地区で爆弾テロがあった影響です。

ここで両替の話に戻るんですけど、いろんなバリガイド本を読んでると「街のあちこちにある両替所には気をつけろ! 油断してるとちょろまかされるぞ! 背後に回り込んで↓→Bボタンでやっつけろ!(ファミ通文体)」と必ず書いてあって、それにビビって羽田で全部両替してしまったんですけど、これがまたしても超大失敗。知ってる人が聞いたら絶対「バカじゃん?」って言われる。現地でも最もレートが悪いと言われるホテル内の両替所(その代わりちょろまかされる心配もない)ですら1Rp. =0.0091円で、9万円両替したら約1000万Rp. になってたってことですよ。羽田で両替したから720万Rp. しか持ってない! 200万Rp. 以上損してる! 現地の普通の飲食店でナシゴレン1杯食べたら2万Rp. ちょいくらいだから、ナシゴレン100杯分くらい損した(貧乏人の考え方)! バカ! 「わーい、すげえ札束ー」とかアホ面さげて喜んでる場合じゃなかった! やはり世の中情報です。情報を持たないものは食い物にされ、とことん搾取される仕組みなのです。皆さんはこれを他山の石とし、羽田ではビザ代の10ドルだけ両替しておいて、あとは全部現地でルピアに両替してください……。街なかの怪しい両替所じゃなければ絶対その方がお得です。……
ホテルに着いた後はプライベートビーチらへんを散策したのですが、どうもこのヌサドゥア地区というのは隔離された場所で、「ザ・バリ!」という感じがほとんどありません。猥雑なアジアの雰囲気を楽しみたい中〜上級者にとっては無菌室みたいで物足りなく、しかし治安に不安を抱く初心者ツーリストにとっては安心して滞在できる場所、といった感じでした。初めて行くならここ(あるいはジンバラン)がいいかもしんないです。

泊まったのはウェスティンリゾート ヌサドゥア バリというホテルで、5つ星だけどフォーシーズンズほどにはバカ高くはないという感じのところ。部屋に入るとウェルカムフルーツが届けられ、ここでちょっと大げさな言い方をすれば、運命的な出会いがありました。
サラック!! おお、このフルーツをなんと形容していいものか。皮が蛇のウロコみたいで気持ち悪くて、別名スネークフルーツっていうらしいんですけど、冴えない茶色の皮を剥くとにんにくみたいな見た目の実が3個ほど出てきまして、まあ詳しくは写真見ろや(高田統括本部長)。一番近いのはビワかもしれません。だって種がそっくり(真ん中にごろっと1粒)。果肉の表面はにんにくそっくりで非常にスムースで、まるで陶器のようです。かじると思った以上に硬くて「ボリッ」という豪快な音がします。汁気は非常に少なく、シャリシャリとリンゴに似た食感。繊維質が多くて口の中に残るんですが、サトウキビみたいに吐き出すほどではなくて、まあ飲み下せるレベル。そして味がイイ! リンゴとナシとビワを足したような酸味がまさってる甘さで、ジュースにしたら抜群に美味そうです(ほとんど繊維質なのでジュースには不向きっぽいですけど)。
そんでいきなりここで俺の「フルーツって何?」ってことやねんけど、まずはぁ〜、皮が簡単に剥けてぇ〜、種がうざくなくてぇ〜……、ほどよい酸味と甘さに決まっとるやろ!! はよもってこんかい! ほんま腹立つわー。そうそうそうこれな、これ着てな、これ持ってな、どんどっどっど どんどっどっど(Mr.BATER)。 という三大条件を満たすばかりか、ナイフを使わなくても簡単に指で皮が剥けるのと、汁気が少ないので手がベタベタしない(ゆえに携帯に便利)という特典つき。俺の理想のフルーツ像を見事に満たすパーフェクトなキングオブフルーツですよこれは。「やっと会えたね……」、ですよ。皆さんも輸入フルーツを扱ってる店で見かけたらぜひ食ってもらいたい。見た目が著しく地味ですけど、是非、食ってもらいたい。おじちゃんからのお願いです。自分は旅行中、少なく見積もっても15個は食いました。本当はお土産でこっそり20個くらい持って帰ろうと思ってたんですが(ホテルの朝食バイキングにごっそり置いてあるので食べ放題。毎日数個をバッグに入れて持ち歩いて食ってました)、検疫で引っかかると面倒なので泣く泣くあきらめたくらいです。
あと他に食べたウェルカムフルーツもおまけ写真に出しときますね。この他には、別の日にブリンビン(別名スターフルーツ)とサウォというフルーツを食べました。ブリンビンは期待してたんだけど大したことなくて、サウォは甘柿みたいで酸味がなくてどちらも好みじゃなかったです。サラック! サラックがNo.1です!
長くなったので前後半に分けます。

ホテルに着いて、ほんのちょっと散歩して、朝食食べて、フルーツ食べたら、もう疲れがどっときて10時から16時くらいまで寝てしまいました。初日は特に何をするという予定もなかったのですけど、ホテルにこもりっきりもアレなので、眠い目こすって頑張って、外に出ることにしましたよ。
で、ヌサドゥアっていう場所はどこに行くにもタクシーが必要なんですけど、これが初心者ツーリスト(俺)の頭を悩ませます。行くときはいいんですよ。ホテルが手配してくれるから(ただし「普通のタクシーを呼んでくれ」と指定しないと割高なホテル専用車になる)。問題は帰りで、変なタクシーつかまえちゃうとぼったくられる確率が高いんだそうです。現地でのタクシーのつかまえ方は事前に本で調べてしっかり覚えておきました。「メータータクシー以外は絶対乗るな」「乗ったら必ずメーターを作動させろ」。メーターを搭載していない白タク(無認可タクシー)も結構多く、それに乗ったら料金は交渉になります。相場を知らなければ当然ぼったくられる。そしてメータータクシーに乗ってからも安心できません。ちゃんとメーターを作動させずに目的地に行き、言い値を要求するしょうもないやつもいるから。車に乗り込んだらまず「メーター!」と言って作動させること。作動させないようなひどいやつだったら自分でドア開けて降りてしまうといい。メータータクシーにも何社かあるみたいですけど、水色の車体の『BALI TAXI』というところが一番信用できる、と、現地のHISで働いている、嫁さんの従兄弟(33歳 女性 ひさえちゃん)が教えてくれました。

あと帰りのタクシーをつかまえる自信がなかったら、ずっと待っててもらうという手があります。2時間3時間待っててもらうと当然メーターはどんどんあがるんですけど、それでも拍子抜けするほど安く、実は丸1日チャーターしても交渉しだいで2千円とか3千円で済んじゃうんです。なんてったって初乗り約50円ですから。なのでちょっとした飲食店には、自分が運んできた日本人客の食事が終わるのをじーっと待ってるメータータクシーの運転手さんがわらわらいたりします。自分たちは美味しい料理をたらふく食って(しかも飲食代は現地人の給料1ヶ月分とか)、外には食事もできずにじっと待ってる運転手さん。なんか切ない……。申し訳ない気分……。……、っなんていちいち考えてたらバリ旅行なんてできねえっつーのな! 経済格差を武器に札束でほっぺたひっぱたいて大名旅行じゃ! がはは苦しゅうない苦しゅうない(最低)。
夕方にクタのDFS(免税店)へ行ってジュースやタバコなどの小物を買い、そこからタクシーでジンバランへと向かいました。ジンバランのビーチには、夕陽を見ながら海の幸を食べられる「イカン・バカール」という名のシーフード屋台(というか海の家みたいな店。店の前の砂浜にずらっとテーブルを並べてある)が延々と軒を連ねています。多分数十軒ある。でもここは地元民が食べにくるような店では全くなくて、リッチな観光客向けの有名スポットです。2人で食べたら軽く現地人の半月分の給料が吹っ飛びますから。

ビーチには数十軒のイカン・バカールがあると言いましたが、タクシーの運転手さんには恐らくそれぞれ提携してる店があり、どの店にしよっかなーなどと悩む必要も心配も全くありません。選択の余地はありません。勝手に適当な店へとずんずん連れて行かれます。多分どの店も大差ない、と思います。
店に入ってすぐの場所には魚やエビ、カニ、貝が入った巨大なバット(食材を入れておく容器のことね)と水槽があり、ビーチの席が決まったら、ここまで戻ってきてどの食材を料理してもらうか決めることになります。メニュー(英語)にも食材が書いてあるんですが、読んでもほとんど意味わかんないので、見た目で美味そうなものを「これ1kg、これ500g、これ2kg」などと指差してバットに入れてもらいます。俺が入った店は日本語の通じる現地従業員がいたので楽勝で選べました。ハマグリ、15cmくらいのエビ、でけえカニ、魚(バラクーダというカマスの仲間)をチョイス。あとは「焼くか、煮るか、揚げるか」を決めるだけの超絶アバウトなシステムです。カニだけチリソース煮にしてもらい、残りは全部焼いてもらいました。
まあ美味いっちゃー美味いし、大したことないっちゃー大したことない。これはシチュエーションが味を決めると言って過言ではないでしょう。暮れなずむビーチを眺めつつ、付き合って3ヶ月のモデル体型の彼女(小西真奈美似(しかもツンデレ(メガネ!(図書館司書(テーブルの下で手ぇつないでる)))))と食ったらそりゃあ美味しいんでしょうけど、俺が行ったの夜7時過ぎで夕陽とかビタイチねえし。真っ暗だし。つーか日が沈むとマジで暗いんですよ。テーブルにはろうそく一本立ってるだけで、ドリンクメニューを判読することすら困難。ほとんど闇鍋状態です。星は綺麗でしたけどね。ジンバランのイカン・バカールに行くなら日没時間を把握しておけ。鉄則です。
あとここで食べてると、流しの生バンドがテーブルの前に来ていきなり演奏を始めます。もちろん店とは無関係で、チップ目当てです。ちょっとこれは断るの難しいですよ。周りの席の欧米人のお客さんは、なんか聴いたことのあるアメリカのロック(オラ、悪りぃけど音楽のことは何も知らないだよ)をリクエストして、自らボーカルやったりして盛り上がってましたけど。俺の席の前に来たバンドはリクエストも聞かずにいきなり長渕剛の『乾杯』演りはじめましたからね。どんな顔すればいいのっていう……。他に演奏できる日本の曲は昴と上を向いて歩こうだけだっつーし……。チップあげるからさっさと別の席に行って……、と思ったら高額チップに喜んで「リクエスト! リクエスト!」とか言い始めやがるし。仕方ないからえりっく・くらぷとん(よく知らないだよ)をテケトーにリクエストしておきました。でも別のバンドが遠くの席で演奏してたホテル・カリフォルニアはなんかビーチにマッチしてて切なくてかっちょよかったです。
そんなこんなで1日目が終了。待たせていた運転手さんにホテルまで連れてってもらいました。おまけ写真も出しときます。

本日の大きな予定は2つ。ひとつは「マリンアクティビティ!」、もうひとつは「伝統的バリ料理」。ビーチリゾート派にも関わらず、今までやったことがあるマリンアクティビティって、オアフ島ハナウマベイでのシュノーケリングしかないんですよね。もっとこうバーンとやりたい。ウェイクボードで華麗なトリックとかキメてみたい。スキューバダイビングでマンタに遭遇したい。というわけで、ヌサ・ドゥアから車ですぐの港町タンジュンブノアに向かいました。今日の運転手さんは嫁さんの従兄弟の友人(20代バリ人男性。日本語完璧)で、行きたくもない土産物屋に強制的に連れて行かれるという心配もありません。従兄弟のプライベートな友人らしいのですけど、こんなことで丸一日つき合わせちゃっていいのかなと思いました。
ここでまた失敗のひとつなんですが、旅行前にデジカメの防水ケース買おうと思ってたんですよ。リンク先見ていただければわかるけど結構お高いでしょ? ちょっとしたデジカメ1台が買えちゃう値段です。でも調べてみると、どこで買うよりAmazonで買うのが実は一番お得だったんです。で、Amazonで注文しました。「発送可能時期:通常1〜2週間」。注文したのが旅行前10日だったので結局間に合わなくて、キャンセルしてしまいました。だってイヤじゃん、旅行中に届いたら意味ねえもん。でも今になって思うと、多少高くたっていいから無理して他の店で買ってくればよかったなと……。一応現地で使い捨て防水カメラを買って写真撮ったんですけど、デジタル世代のデジ子ちゃんとしては、プリントされた写真なんていうものは夏の世の夢みたいなもんなんだにょ(にょ?)。スキャナー持ってないから、現像した写真をうまくお見せできないのが残念です。デジカメで撮ることができたのはパラセーリングをやったときのわずか数枚です。

ビーチにある開放的な受付に着くとすぐに、現地スタッフが写真を見せてくれて「どれやる?」と聞いてきます。スキューバ、シュノーケリング、水中散歩、水上スキー、ウェイクボード、バナナボート、フライフィッシュ、ガラス底ボート、亀の島(?)。これらの中から好きなものをチョイスし、それぞれ設定されている料金が加算されていく方式です。たとえばパラセーリングだけとかなら8ドルしかかかりません。ただしそれだけだと3分で終わっちゃいますけど。
結局ウェイクボードとスキューバはそれぞれ「激ムズ」「ライセンスがないから本格的なものはできない」ということであっさりと却下。あきらめは早いです。パラセーリング、フライフィッシュ、シュノーケリング、ガラス底ボート、亀の島(?)の5つをチョイスしました。2人分の総額が、確か100ドル(換算でルピアで支払う)くらいだったと思いますが、いちいち料金とか気にしない富豪気取りなのでうろ覚えです。
まずは赤と青の手袋(軍手)を渡され、パラセーリングの簡単な説明を聞きます。「下から青のヒモを引け、赤のヒモを引けって指示するから言われたとおりにやって。大丈夫。拡声器使うから聞こえる。あと旗見て。赤い旗あげたら赤い手袋を引く。青い旗あげたら青い手袋を引く。それだけ。簡単。OK?」。え、えええ? 説明短すぎない? そんなんで着地とか平気なの? 一緒に参加した日本人の女の子2人組も不安な表情を浮かべております。「誰からやる?」と聞かれ、ここは唯一の男である俺からやるしかあるまい、と名乗り出ましたが、内心ドッキドキでした。ハーネスをがしっと装着されるとすぐさま「ボート出るから走って! 走って!」と急かされるんですが、さあ走るぞと思う暇もなくいきなりものすごい力で地面から引っこ抜かれ、空中に連れ去られました。ちょっとしたピクミン気分です。

といった感じで着地 笑。スタッフが5人がかりで受け止めてくれるので地面に激突するとかはありません。正味3分です。写真撮ったりするのに気ぃ取られて、滅多に経験できない俯瞰の気持ちよさを十分に味わえませんでした。もう1回やりたいです。というか10分くらいやらせてほしい。3分短すぎるよ。
次にやったのが「フライフィッシュ」という新しいアトラクション(?)。現地の人が「まだ半年前からやりはじめたばっかり。新しい。超オススメ」と言うのでやってみた。空飛ぶバナナボートだと思えば概ね合っているんですが、これが思ってた以上にハードなんですよ。吹っ飛ばされないように必死にしがみつくんですが、なんつーんでしょう、ロデオ? みたいな感じです。そしてスピードが乗って逆風にあおられると2〜3メートルくらい空中に浮かびます。と言っても空中に浮くと凧の裏側に乗ったような状態になるので前が何にも見えないんですけど……。終わったあと膝のあたりが青あざだらけになりました。これはやらなくてもよかったかも……。
シュノーケリングでは食パンを渡されました。ハワイでは野生動物に餌を与えるのはご法度だったのですが、バリには自然保護という概念がないっぽい。実際海にはビニールなどのゴミがたくさん浮かんでます。餌のおかげで魚がわらわら集まってくるのは面白かったのですけど、「いいのかなぁ……これ……」という感覚はぬぐえませんでした。
その後、ガラス底のボート(一応海の中が見られるという仕組みなのだけど、透明度がそれほどでもないのでほとんど意味ない)に乗って亀の島に行きました。現地スタッフに見せられた写真ではちょっとした水族館風だったんですけど、実際行ってみると「動物好きのおじちゃんが、自宅のガレージに集めた数種類の動物を無料展示」といった感じの子供だましなミニ動物園でした。いるのはウミガメ(でかいのから生まれたてまで数十匹)、オオコウモリ(1匹)、オオトカゲ(1匹)、ヘビ(1匹)、サル(2匹)、鳥(1匹)だけ。2分で全部見て回れます。ほとんど詐欺です。でも全ての動物を手に持たせてくれて、写真を撮ってくれるので案外面白いです。オオコウモリとか普通手に持つことないですからね。そんでオオコオモリの足を持って逆さにぶら下げて、ぶんぶん振り回すとコウモリのちんこが伸びるんですよ。3cmくらいから10cmくらいに。一緒について回る現地従業員数人、それ見て爆笑の渦。「見て! 見て! チンコ! チンコ伸びてる! ギャハハ!」って。笑えねえっつの!
そんな感じでマリンアクティビティは終わりました。一旦ホテル戻りまーす(タモさん)。少ないけどおまけ写真あげときますね。

マリンアクティビティに満足した後一旦ホテルに戻り、バリ料理の夕飯まで時間があったのでプールサイドでのんびり過ごしました。南国リゾートのプールサイドで、ベッドに寝っ転がってペーパーバックを読むっつーのが庶民の憧れじゃないですか! ジンガイ風のリゾートスタイルじゃないですか! なので『疵(きず)―花形敬とその時代』(文春文庫/本田靖春 著)を読みました。花形敬っつーのは、漫画『グラップラー刃牙』『バキ』で花山薫のモデルとなった実在の人物で、戦後の渋谷を制覇した暴力団安藤組の大幹部にして、ステゴロ(素手の喧嘩)無敗と言われた男です。格闘技経験はないんだけど、あの力道山ですら力の差を認めて闘うのを避けたっていう。結局2人組に刃物で襲われて殺されちゃうんですけど、自分自身は武器を使った喧嘩は生涯一度もしなかったっていう伝説の男。シビレル! この本が南国バリのプールサイドで読むに相応しい本だったかどうかは意見の分かれるところでしょうけども。とにかくやった。満足した。
で、バリ料理なんですが、『Bumbu Bali(ブンブバリ)』という有名レストランを嫁さんの従兄弟(ひさえちゃん)が予約してくれて、そのうえ奢ってくれました。やったね! この日運転手をやってくれたコンボン君にはひさえちゃんからvoucher(よくわかんないけど、お食事券? みたいなやつ)が託されており、それを持っていけばコース料理が全部タダなんだそうです。飲み物代だけ自分で支払えばいいっていう。ただしひさえちゃんが言うには「あのレストランは有名で美味しいけど、voucherの存在を忘れて普通に請求してくることがあるから、もしも食事代を要求されたらあたしに電話してきて。故意なのかそそっかしいのかあたしにもよくわからない」ということらしい。ちょっと怯えました。

慣れた感じで(2回目なのにな!)ホテルの従業員にタクシーを呼んでもらい、ブンブバリに向かいました。ヌサドゥアのウェスティンからはとても近く、多分10分かからなかったと思います。店に入った瞬間「いぃぃぃいいらっしゃいませぇえええ。よろこんでぇええ!!」的な従業員全員の掛け声がかかり、ちょっとビビル。外から見ると「ここが本当に有名レストラン?」といった感じのしょぼくれた建物なんですが、中は非常にモダン且つバリ様式でかっこよかったです。バリにはこういうパターンが多くて、大体どの店も外から見るとしょぼくれてます。で、この店すっげえ繁盛してるんですよ。着いた時には既に予約で満席。次から次へとアポなし客が入ってくるんですが、受付で追い返されてて「ああ、予約してもらって良かったぁ」と思いました。家族5人の欧米人客は追い返されてもあきらめず、1時間半くらい待ってやっと席に通されてました。追い返されてもこの辺はそれほど栄えてる場所じゃないので、他にメシ食うところ探すのが大変そうなんです。ましてや子供かかえた家族連れではどうにもなんない。あとでわかったんですが、この日は週に1度のダンスの日で、レゴンダンスというバリ舞踊が店で見られる日だったんですね。だから異常に混雑してたみたいです。
前菜にほどよくスパイシーな串モノが出て、これが美味い! 牛串と鶏串と魚の練り物串です。こりゃあメインも期待が持てるなと思ったところでスープ。これも美味い。東南アジアの料理って香草がきつくて口に合わなかったりするわけですが、バリ料理は香草とココナッツがベースではあるものの、ほどよい感じで実に食べやすかったです。あんまりダラダラ料理が出てくるわけではなく、3つめがもうメインディッシュでした。写真のものです。赤唐辛子みたいなものが乗ってますが、これは飾り。「食べられません」と店員に英語で言われました。

ぷぷっ。このでっかい赤唐辛子、英語聞き取れなくて、間違って食っちゃうバカとかいるんだろうなー。などと思いつつ、ピクルスで口直ししてたんですが、ここで信じられない事態が!!
右の写真、わかりますかね? 緑の小鉢に、瓜みたいなキュウリみたいな緑のピクルスと、オレンジ色のニンジンみたいなピクルスがありますでしょ。これもまた美味しくてボリボリ食ってたんですが、オレンジ色のピクルス食った瞬間、俺、顔面蒼白。動悸、息切れ、眩暈。本気で眩暈しました。地面グラグラ揺れてたもん。なんていうか、もう「助けて!」としか言いようがなかった。こう、喉を掻っ切られて血が噴き出して、どうやっても止めようがない、死ぬ以外の未来像が見えないっていう感じの絶望感。これ、世界最強クラスに辛い、唐辛子だったんです。掛け値なく人生最強に辛かった。本気で死ぬかと思った。わたくしごとですけど(このサイト丸ごとわたくしごとだっつーのね!)、私、逆流性食道炎という病を患っておりまして、この病気で最もいけないのが、辛いものを食うことなんですよ。辛いもの食うと胃酸が食道に逆流して、粘膜が焼け爛れて下手すると昏倒するっていう……。
もうこれで何がなんだかわからない意識混濁状態に陥りまして、まだ手をつけてなかったメインディッシュの味は全くわからなくなり、というか一口も食えなくなり、華麗なレゴンダンスは悪魔崇拝の邪悪な踊りに見え、一刻も早くホテルに戻って横になることだけを望む単細胞生物みたいな存在になりました。思考能力が一切なくなり、ただ、横に、なりたい、だけ。オ、オレ、カ、カ、カ、カエリタイ、……。ワタシハ…シンゴ……。みんなも気をつけてね! 暗くてよく見えないから! ニンジンだと思って食ったら死ぬから! 失敗続きの今回の旅行で、最もきつかった失敗でした。
あ、あと帰りの会計では案の定全額請求されました。「Voucher! Voucher!」って叫んだら「Oh! I'm sorry.」とか言って結局飲み物代だけで済みましたけど。なんか故意っぽかった。

マリンアクティビティも楽しんだ。美味しい料理も食べた。のんびり優雅にプールサイドでくつろいだ。でも観光してないじゃん、って気持ちがあったので、最終日は少し、自分の足で歩こうっていうのをテーマにしてみました。本当はウブドという山間部(?)に足を伸ばしてみたかったのですが(ウブドにはバリの文化芸能が集中していて、牧歌的な田園風景とあわせて日本人にものすごく人気がある)、往復すると移動時間だけで3時間くらいかかるということで断念。その代わりに、これぞバリ! ザ・バリ! といった感じのクタに行きました。ここはバリがリゾート地として人気が出始めた頃からヒッピーたちに愛されてきた土地で、特に初期から現在に至るまでサーフィンのメッカとして有名です。一言で言うなら猥雑、怠惰。ここが好きになれないなら、アジアンリゾートは全部ダメなんじゃないの? って感じの場所です。
お土産を買うのももうひとつの目的でした。空港の民芸品店とかDFSのブランド品じゃつまんないじゃないですか。やっぱ現地に根ぇ張ってるお店で買いたい。で、俺は木彫りのガルーダとバロンが欲しかったのでコレを重点的に探すことにしました。だって女神転生とかやってたら絶対バロンとガルーダ欲しくなる(小二脳)!! 嫁さんはバティックというインドネシアのろうけつ染布(書いてて意味わからん)を探すことに。

お土産物屋はボってるところが多い(その代わり値切るのも簡単)ということを先日運転手を務めてくれたコンボン君に聞いていたので、まずはマタハリデパートというところに行きました。ここはクタで一番大きいデパートで、民芸品なども置いています。値札が予め貼ってあるので、言い値でボられるということはありません。中に入ると果物売り場に目を奪われました。毎朝ホテルのバイキングで2個3個とちょろまかしてカバンにこっそり入れていた(せこっ)あのサラックが山のように積まれてます! 値段見てびっくり。1kgで70円だって。なんだそれ。100kgくらい買って家に持ち帰ろうかと思いましたが、果物を含む植物類は検疫でひっかかると面倒な事態になるのであきらめました。それにしても安い。アジア旅行はフルーツ食わなきゃ絶対損ですよ。日本でフルーツ買うと死ぬほど高いでしょ。
マタハリの民芸品売り場にロクなものがないことを悟り、一旦外に出ることにしました。通りに出ると異常なくらい日本語で話しかけられます。「マニキュア! マニキュア! 三つ編みやるよ!」「タクシー? タクシー呼ぶ?」「コンニチワー、どこ? どこ行く?」「おー、オネエサンカワイイねえ。帽子だけは」(!)。もうウザいったらありゃしない。いちいち笑顔で応えるとつけこまれるだけで一歩も前に進むことができないので、ここは”日本人ではないフリ”で切り抜けねばなりません。ガイド本にも書いてあったのですが、自分が中国人だと思い込めば、何を話しかけられてもわからないのだから無視してもいちいち心が痛まない。

しかしここで弱気の虫がちょっと出まして、あまりにも話しかけられるのがウザくて、一旦マタハリに戻ることにしたんです。マタハリは普通のデパートなので押し売りされることはありませんから。で、さっき入った裏口的なところではなく、正面玄関の階段をのぼって店に入ろうとしたとき、一人のバリ人がスピードくじのようなものを俺たちに手渡してきました。ユニフォームのようなポロシャツを着ていて、マタハリの従業員に見えます。
「デパートがやってるスピードくじかあ。ま、どうせハズレっつーかロクなもん当たらないんだろ?」と思い、速攻でくじをポケットにしまい、マタハリの中にずんずん進もうとすると、くじを手渡してきたバリ人が呼び止めてきます。「チョットマッテー。くじ見てみて。これ、すぐ当たりわかる」。開けてみると、俺のくじはTシャツが当たってました。いらね、こんなもん。嫁さんが開いてみると、なんか変なバツ印が3つついてる。はあ、こっちも外れね。はいはい、残念残念。と、思った瞬間バリ人のテンションがマックスに! 「おめでとー! やったー! これ、当たり! すごい! 見て! これ見て! ここよく読んで! ほら、当たり やったー! これ当たると、私にも20ドルのボーナス入る。あなたが当たって私も幸せ。やったー! おめでとう。ありがとう。おめでとう。ありがとう。私の給料1ヶ月で50ドルね。今日一日で半月分の給料よ。あなたのおかげ。あなた本当に運強いねー。よかったねー」。
スピードくじを俺たちによーく見せ、その賞品がいかにすごいものであるか、この当選がいかにレアなものであるか、人懐っこい笑顔で一生懸命になって説明してきます。まあ、よくある当選詐欺だろ? と思って最初は聞き流してたんですが、このバリ人がもうどう見てもイイヤツなんですね。もしも嘘ついてたら、この世に信じられるものなんて何もねえだろっていうレベルの誠実そうな20代前半のバリ人男性(もちろん鼻毛出てる)。
写真がそのスピードくじなんですが、英文を超テケトーに意訳してまとめるとこんな感じになってました(本当にテケトーなのでいちいち訳文の間違いにつっこまないでね)。
おめでとうございます! あなたはXXX当選者です。
以下の賞品のうちどれかひとつがあなたのものになります。
- アラスカ、カリブ、ギリシャ、オーストラリアいずれかの2週間クルーズ旅行
- 額面250ドルの商品券
- 豪華リゾートの1週間宿泊
- バリへのファーストクラス往復航空券
賞品をゲットするための方法
ジンバランにある私たちのビーチリゾートにガイドを同伴してきてください。賞品はすぐにゲットできるようになっており、28歳から68歳までの夫婦ならOKです。未婚のカップルの場合、1年以上一緒に暮らしていればOKです。この当選には一切お金はかかりませんし、何の義務もありません。賞品は私たちのホリデープロモーションを1時間聞いていただいた後にお渡しします。あなたに会うのを楽しみにしています!
って、そんなもん信じられるわけあるかーーーーーーっ!!!! こんなおいしい話が転がってるわけあるかーーーーーーーー!!!!!
「あやしい。絶対あやしいよこんなもん。あるわけねえじゃん絶対」。
「いや、アヤシクナイヨ! 本当アヤシクナイヨー。本当、信じて。私、このジンバランのホテルの従業員。ほら、ネームプレート見て。絶対。嘘つかない。ホテルには日本人の従業員いる。だから安心。だいじょうぶ。絶対。本当にコレ当たったよ。ラッキーよ。私にも20ドルのボーナスよ。ホテルに行って、1時間話を聞くだけでコレもらえる。ほら、ここに書いてある。当選者にはお金一切かからない。義務も何もない。1時間、ホテルの宣伝の話聞くだけ。これホント。絶対。嘘だったら私クビになるよ。1時間。1時間だけあればこの賞品、あなたたちのもの。私と一緒にホテル行くだけ。ホテル近いよー。ここからタクシーで5分。タクシー代要らない。ホテルが払う。帰りのタクシー代も大丈夫。ホテルが払う。お金、1円もかからない。大丈夫。絶対」。
む、むぅ……。んーーーーーー……。
ひっぱりにひっぱって、続く☆

どうもこいつの言ってることは全て嘘とは言い切れん部分があるなあ。裏があるのは絶対確実だけど、問題なのはこの賞品が実際に貰えるかどうかだ。そして、その際に何らかの条件がついてくるかどうかだ。「賞品を受け取るのに金は1円も必要ない」って言い切ってるから、これは確かだろう。ここで嘘ついたら完全に詐欺だからな。もうちょっと手の込んだことになってるはずだ。となると、賞品に関して金以外の部分で何か面倒事がありそうなのは、A(2週間クルーズ)とC(1週間ホテル滞在)とD(ファーストクラス航空券)ってことになるな。これは手続きが非常に煩雑になるはずだし、自分の思い通りの日付を選べない可能性が高い。結局貰ったはいいけど使うことが出来ないっていうパターンがありそうだ。しかも自分のところに都合のいいプロモーション活動を延々と引っ張る可能性が高い。狙うはB(250ドル商品券)だ。これなら何のしがらみもなく簡単に使える。今日お土産を買うのにも使えるわけだ。むぅ……。しかしそう簡単にBが当たるかな。一見すると一番金額が安いから当たりやすそうに思えるが、せっかくつかんだカモをみすみす逃すような真似は向こうもすまい。Bは最も当たりにくいだろうなきっと。そして、一番当たりやすいのはCだ。Cに違いない。自社ホテルの閑散期の空き部屋1週間をくれてやれば、向こうの懐はまったく痛まない。AとDも当たる確率は割と低いだろう。俺はワーカホリックたる日本人だから、こういうものをすぐさま利用できないが、能天気な欧米人なら喜んで1ヶ月の休暇とか取って無理矢理行くに違いない。そんなことになったら向こうは丸損だ。(ここまで20秒)
さあ、どうする俺。こんなあからさまなキャッチセールスに乗るのか? プロモーションの1時間の話って、具体的にはどんなものだ? ただ単にホテルを案内されて、「ここはこんなにいいホテルなんですよ。お友達にもクチコミで教えてあげてくださいね」ってそんな甘っちょろいもののはずはないぞ。必ず何らかの商売に結びついてる。だがそれが何であれ、こちらの最終的なカードは「NO」だ。どれだけ言葉巧みにモノを売りつけようとしても、俺には絶対にそれを買わない自信がある。こっちも伊達に営業やってるわけじゃねえ。詐欺師はこの俺だ。おまえらなんかにはぜってえ負けねえ。俺から金を取るなら、銃を突きつける以外にねえぞ。(ここまで10秒)

よし、バリで250ドルはでかい。ここは1%の可能性に賭けて乗ってやろう。B以外が当たったら、そんときは賞品を放棄する。そして、プロモーション活動で何が売りつけられようとも、絶対に首は縦に振らない。霊感でも催眠でも心理操作でもなんでもきやがれ。10人がかりでも俺は負けん。(ここまで5秒)
と、欲に負け、無理くり自分を言いくるめ、行くことにしました。バカですねホント。でも旅行中だと、なんかいろんなタガが緩んでしまって、こういうことのありえなさに対する警戒心が麻痺しちゃうんですよ。本当みんなも気をつけた方がいい。バリで他によくある手口としては、街頭アンケートがポピュラーです。住所や氏名やクレジットカード番号なんていういかにも怪しいものは聞かれません。その代わり、旅はどうでしたか? ホテルはどこに泊まりましたか? 部屋の居心地はどうでしたか? どのランクのお部屋に宿泊されましたか? 差し支えなかったらお部屋の番号教えていただけますか? とか聞かれて、ホテルに戻った夕方になると部屋に電話がかかってくるのです。「アンケートにお答えいただきありがとうございました。プレゼントが当たりました。当選を確定させるためにはこちらに来ていただく必要があります」っていう寸法。行くと”プロモーション”を聞かされるわけです。
そして肝心のプロモーションの中身なんですが、詳細にレポートいたしましょう。転んでもただでは起きんよ。恥を晒してでもネタにするよ。
スピードくじをくれたガイドに連れられて、クラトン・ジンバラン・リゾートというホテルに着きました(タクシー代は宣言どおりタダ)。ホテルのクラスとしてはウェスティンより数段落ちる感じですが、まあ悪くはない。中に入ると、日本人のプロモーション担当の女性が現れ、ガイドから引き継ぎます。宮城県出身(ちょっと訛りがあった)というこの30代の女性、非常に笑顔が優しげです。まずは俺たちの旅の内容を、詮索するというでもなく、世間話的に聞いてきます。これが長い。時間にしてゆうに30分はかかってる。その間ビジネス的な話は一切ナシ。笑顔と親切そのものといった態度でこちらの警戒心を緩めにかかります。

やっとのことで、ホテルの説明が始まりました。豪華スウィートルームなどを案内してくれます。まあ、確かに綺麗ですごいけど、別にこんな部屋に泊まりたいとは思わないなあなどと思っているうちに、なんだか開放的な、それでいて妙にビジネスチックな事務所のようなところに連れて行かれました。来ました、ここが敵の総本山です。周りには俺たちのようにクジに当たった笑顔の当選者たちが群れを成して、それぞれの担当者の話に聞き入っています。つーか当選者多すぎ。全然レアでもなんでもない。これは、くじを渡す係が「こいつらイケそう」と狙ったカップルに、必ず片方が当選するようなくじを2枚づつ配っていたってことですね。そしてここでわかったんですが、宮城っ子たちはこのホテルの社員ではなく、全く別の会社組織がホテルに間借りしてやってたんですね。つまりクラトン・ジンバラン・リゾートには罪はない。ここまでで既に50分。タイムリミットは1時間ですよ!
ここでさらにアンケート開始。ええ〜これどう考えても1時間で終わらないよー。なんなの、もー。と思いつつも、宮城っ子の柔和な笑顔に対してそうそうむげな態度も取れません。辛抱強くアンケートに答えます。年間何回海外旅行に行くか、一回にいくらぐらい使うか、次のうち行ってみたいリゾートはどこか、等々。俺はこの状況を割と楽しんではいたのですが、嫁さんのほうが明らかにムッとし始めてる。腕時計ちらっちら見始めてる。それを察した宮城っ子が、ついにこのプロモーションの核心に迫ることを話し始めました。ここまでで既に1時間半!
で、出てきた話はアレでした。「タイムシェア」ってやつ(参考サイト)。リゾート物件を1週間単位で所有できる権利ね。これを買えと。で、さっきのアンケートに話が戻り、「大体普通は1年に1回、1週間しか海外って行きませんよねー皆さんお忙しいし」「1回に使う金額って、まあ大体20万から30万、多いと40万ということもありますよねー」「そう考えると、毎年は行かないにしても、2年に1回行ったとして、テラヤマさんは20年間で海外旅行に300万円以上は使うという計算になりますよねー」「タイムシェアなら、もっと安く25年間の所有権が買えるんです。これは絶対にお得ですよねー」「し・か・も! 行けない年は、お友達にレンタルすることもできるし、万が一もう海外には行けないということになったら第三者に権利を譲渡したり売却したりもできるんです!」「投機目的はオススメはしてないんですが、1度も行かずに全てレンタルしてお小遣い稼ぎしてる人なんかもいますよー」「とにかく世界○ヵ国、○百ヶ所の一流ホテルのハイクラスな部屋が、格安で使えるんです! 先ほどテラヤマさんが行きたいとおっしゃった国にも提携ホテルがたくさんあります! もちろんこちらのホテルのスウィートも使えますよー」「普通にツアーで行ったり個人旅行を手配するより断然お得なんですよー」
ハイハイ! わかったわかった! わかった上で結論から言うけど、絶対買わないから。ここで宮城っ子、上司のイギリス人マイケルに応援を頼みます。このイギリス人がむっかつくやつで、こっちが全く英語がわからないとタカくくってやがって、説明とかもいい加減そのもの。なんとかこちらの警戒を解いて翻意させようと笑顔をふりまく宮城っ子に対して英語でこんなことを怒鳴りはじめました。「笑ってる場合じゃないだろ! おまえ、これはビジネスだぞ! なんでこいつらが買えないのか、買わないのか、そこをつっこめ。買わないことがいかに間違った選択か教えてやれ! いいか、もう笑うな。これは笑い事じゃない! 絶対この日本人どもに買わせろ!」。
もうね、一言で言うと「ファッキンジャップくらいわかるよバカヤロウ!」って話ですよこっちにしたら。感じわるー。サイテー。客を目の前にして、部下への罵倒。しかも客のことナメきって、英語もわからない白痴のカモとしか思ってませんからね。なんなんですかこのバカ白人は。なんか楽しくキャッチセールスを受けてたのが、一気に白けました。そろそろ潮時だ。って時計見たらとっくに2時間経ってる! 話違う! さっさと賞品貰って帰らないとお土産買う時間がなくなる!
「えーとすいません。そろそろタイムリミットなんで、俺ら帰りますね。すいませんが俺自身もセールスマンなんで、売る側の考え方はわかります。この場で決めさせたいわけですよね? でも隔離された状況での一方的な情報だけでモノを買うってことは絶対しません。必ず他と比較して、自分からプルした情報を元に判断します。プッシュ型の情報はほとんど信用してしません。タイムシェアは知ってますけど、こういうの、他にもあるじゃないですか。こういうものが欲しいと思ったら、他と比べて自分で納得がいったものを買いますよ。だから絶対にこの場で購入を決定することはありません」

ここで完全に勝負アリで、宮城っ子は苦笑いであきらめてくれました。マイケルのクソヤロウは頭に血ぃ昇らせてましたけど。で、賞品、賞品! 宮城っ子「どれが一番当たりやすいと思いますか?」俺「Cでしょ? もしかしたらCしか当たらないようになってるかも」宮城っ子「アハハ、よくわかりますね。皆さん大体金額の一番安いBが当たりやすいだろうっておっしゃるんですけど……。正解です。でも一応どれも当たる確率はゼロではないんですよ。一番当たりにくいのはBです」俺「やっぱり……」。そしてスクラッチカードを削ると案の定Cが出てきました。「あ、じゃあこの賞品はいりません。放棄します」「え、えええ!? これは本当に貰えるんですよ? もったいないですよ! これは詐欺なんかじゃなく本当に本当ですよ。もうテラヤマさんに購入の意思が全くないことはわかってますから、私もこれ以上何かを売りつけるようなことはしません」「ええ、そうなのかもしれませんけど、いろいろと手続きがめんどくさいのも確かなんで」「そうですか……。最近日本人の皆さんは警戒心が強くて、せっかくの賞品を持って帰らない人も多いんです。あと、世間話では皆さん楽しそうにお話されるのに、タイムシェアのシステムを話し始めた瞬間にさーっと顔色が変わる人も多いですね……」「そうですかー。てゆーかもうインターネットにあふれてる情報のせいで、こういう商売のやり方は立ちゆかなくなってるんじゃないですか? 宮城っ子さんもあんなマイケルみたいないけすかないヤツにへこへこすんの辛いでしょ」「はあ……」
そんな感じで宮城っ子を逆に励ましつつ、タクシーを呼んでもらいました。帰りのタクシーも宣言どおりちゃんとタダです。「ちなみに、最後まで宮城っ子さんは会員権の値段言ってませんでしたけど、ぶっちゃけいくらなんですか? 250万から300万くらいかなって俺は思ったんですけど」「そんなにしませんよ! 200万しません。それくらいじゃないと20代の人には手が出ませんから。この商売、ターゲットは20代30代なんです。ご高齢の方はお金持ってますけど、こんな会員権買わなくてももっとお金出していい旅行が出来るって言われちゃうんです」「そうですか。あ、タクシー来た。それじゃ、宮城っ子さん、マイケルに負けないで頑張ってね」「はい、テラヤマさんもお元気で」
丸々3時間無駄になったよ! 3時間あったらウブド行けたよ! やっぱりオイシイ話なんて、転がってるもんじゃありません。欲をかいたら、ダメ、絶対! これからまたクタに戻ってお土産探しです。

大急ぎでクタまで帰ってきました! もう時間ない! 時間ない! 現在時刻午後3時半。これからバロンとガルーダの木彫りを探して、できればさらにバロンとガルーダが描かれてるZIPPOライターを探して、あと嫁さんのバティックを探さないといけない。残念ながら事前の下調べが皆無なので、どこにどんな店があるかわからなくて、もうこうなったらとにかく歩きまわろうということになりました。事前の下調べ、大切。
まずはクタセンターというところに行ったのですが、しなびた店がぽつぽつあるだけで購買意欲がビタイチわきません。ここから北に進路を取り、思い出したように一旦クタビーチに出てみました。サーファーのメッカと聞いていたので楽しみにしていたのですが、もうビーチに足を踏み入れた瞬間物売りのおっちゃんおばちゃんがわらわらと押し寄せてきて、気がついたら7〜8人に取り囲まれているという状態です。サーフィンをやるという明確な目的がない限り、ここのビーチには近寄らないほうがいいかもしれません。海も別段綺麗じゃないし……。夕陽は綺麗でしたけども。って、夕陽!? もう日没!? やばい! 早くお土産買わないと真っ暗になる!

バクン・サリ通りを東に進み、レギャン通りというお土産屋さんが延々と立ち並ぶ、この地区一番の目抜き通り(といっても舗装道路はでこぼこで、2車線の幅もめちゃめちゃ狭い)を北に向かいました。何軒か木彫りを置いている店を見つけ、ずんずん中に入っていったのですが、俺が探しているような細工が細かい丁寧な仕事をしているガルーダがなかなかみつかりませんでした。ほぼ全ての店で日本語が通じるので「もっとかっこいいガルーダが欲しい」と言うと、「知り合いの店にある。案内するよ」と言われ、別の店に連れて行かれました。そこで見つけたガルーダのお面をいたく気に入り値段交渉に入ったのですが、こいつが強敵でして、俺の顔に「どうしてもこれが欲しい」っていう表情が出ていたせいなんでしょうけど、なかなかこちらの言い値で首を縦に振りません。もう時間もないし、これ以上の交渉は無理だと思い、40万ルピアで手を打ちました。日本円にして約4千円です。正直、「高いなぁ」と思ってたんですけどね……。店員の様子をよく観察していると、俺を連れてきた別の店の店員にリベート(?)みたいな金を手渡してます。「ああ、なるほど、こうやって客を紹介して小金を稼ぐのだな」と思いました。
一旦木彫りの捜索を打ち切り、今度はZIPPOライターを探すことにしました。ZIPPO集めるの趣味なんですよ。で、その土地土地のデザインが施されたZIPPOがほしいわけなんですけど、これが見事なくらいバリ風のZIPPOがない。なんでバリまで来てこんなの買わなきゃいけないのっつーくらい、こてこてアメリカンなデザインばっかりです。ぶっちゃけかっこよくなくていいんです。その土地に行ったという思い出としてほしいわけですから。で、ZIPPO売ってる店をしらみつぶしに当たっていたら、ベースボールキャップをかぶった若いバリ人に話しかけられました。こいつの日本語は今まで出会ったバリ人の片言とは違って、ネイティブの日本人レベルの発音でした。しかもめちゃめちゃフランクで話が上手い。「あーはいはい。ガルーダとかバロンの彫られたZIPPOね。あるある。あるよ。案内してあげよっか。え? 彫られてなくてもいいの? ペイントでもいいんだ? それなら楽勝であるよ。本当本当、マジマジ。おにいさん、東京? 俺も東京に3年住んでたからさ。どこ? 足立区? あーわかるわかる。だって俺西新井住んでたもん」って、めちゃめちゃ馴れ馴れしいです。
ベースボールキャップに連れられていった店は、タトゥーも彫ってくれる怪しい店(結構多いです)で、ちょっと中に入るのに勇気がいる感じでした。中にはずらりとシルバーアクセサリーが並んでいて、一言で言えばインチキクロムハーツといった趣です。で、キャップが店員となにやら話をしています。「あー、残念。さっき売れちゃったって。ごめんごめん。マジ昨日まではあったんだけどねー。ごめんねー。でもせっかくだからここも見てってよ。おにいさん、シルバーとか結構好きでしょ。なんか見てわかるもん。あ、これとかどう? ガルーダガルーダ」。全然ガルーダじゃないし……。これ米軍のデザインじゃん……。普通にEAGLEって書いてあるし……。ここでキャップに見切りをつけるべきだったんでしょうけども、「ごめん、思い出した。もうひとつの店なら確実にあるよ。この前見た。絶対ある。バロンとガルーダのZIPPO、両方あるよ」と言われ「マジで? 今度なかったら怒るよ?」と言いつつアホみたいにまたついていってしまいました。で、やっぱりない。とことんない。もう口からでまかせ並べてるだけなんですよこいつ。そんで抜け抜けと「他にもいいものあるから見てってよ」とか抜かしやがる。腹立って無言で店を出ました。また時間を無駄にしてしまった。結論として、バリにはバリっぽいZIPPOはありません。

しばらくレギャン通りを北上していると、一軒の巨大な木彫り専門店にでくわしました。しまったー! 品揃え的にもここで買うのが正解だったー、という感じの。もう、ないモチーフはない、っつーくらい、これでもかとあらゆる種類の木彫りがあります。もちろんガルーダもバロンも、それぞれ10種類近くある。最初に買ったものより気に入ったものがいくつもありました。で、不思議と店員が寄ってこない。普通ならすごい勢いで張り付いてきて押し売りしはじめるんですが、ここのおじさんは自分からは絶対に近寄ってこないんです。で、こちらから「これはいくら、あれはいくら」と値段聞いて二度びっくり。安いんです! 最初にボられた値段の半額ぐらいで売ってる。やられた……。もう何もかもがダメダメだ。今回の旅行は……。結局ここでも気に入った木彫りを買いました。合計で三点。めちゃめちゃかさばります……。新聞でぐるぐる巻きにしたテケトーな梱包なので、3つも持ってるとアホの子みたいです。
俺の買い物は全て終了したので、後は嫁さんのバティックなんですが、もう距離にして5km以上、時間にして3時間近く歩いてます。その間バティックを売ってる店はいくつもあったんですが、嫁さんは「なんかこの店汚い」の一点張りで、てんで店の中に入ろうとしない。腹は減ってきてるし、でこぼこ道のせいで足は痛くなってきてるし(特に嫁さんはサンダルが足に合わなくて死にそうになってた)、いつまで経っても買うものは決まらないしでイライラしはじめ、もうビールが飲めてそれなりのメシが食えるところならなんでもいいや的に、最初に目に付いたオープンカフェに避難しました。メニューを見ると、ナシゴレン(インドネシア風チャーハン(?))が2万ルピア(日本円200円)、フィレステーキが4万ルピア(同400円)、ビールが大ジョッキで1万5千ルピア(150円)とお手頃な値段です。ふぅ、やっとこれで一息つけるな、と、手に持っていた木彫りを店内の床に置いた瞬間……、「ポキッ」。え? ポキッて? ポキッて? 木彫りの角(つの)の部分が折れとる……。お、折ったどー!! もう何から何までめちゃくちゃですわ。ろくなことない。
その後、嫁さんはテケトーにワゴンセールで売ってたへっぽこバティックを買い、足の痛みに耐えかねて新しいサンダルを買い、タクシーをつかまえ、ホテルに戻りました。はあ……、パトラッシュ、疲れたろう。僕も疲れたんだ。なんだかとても眠いんだ。パトラッシュ……。
おまけ写真です……。

この日は帰るだけだったんですけど、以前ハワイに行ったときは2回とも朝4時起床、5時バゲージダウンみたいなアホほど早朝な出発で死ぬほどきつかったのが、今回は非常に余裕のある出発でした。昼12時のチェックアウトまでゆったり部屋でくつろげて、ホテルに送迎バスが来るのが午後1時、飛行機が飛ぶのが午後4時です。これくらいゆっくりだと余裕ぶっこいて出発の準備ができるので非常によろしい。ホテルでの美味しい朝食(バイキング)もしっかりゆっくり食べられました。もちろんサラックも食べた。
チェックアウト後、荷物をフロントに預けて明るい陽射しが入るラウンジでビールを飲みました。バリ滞在中に何本飲んだかわからないっていう定番中の定番『BINTANG』(ビンタンビール)です。もうひとつの定番(なんだと思う。多分)『Bali Hai』よりクリーミィで、こちらの方が好みでした。ホテルのラウンジで飲んでも1本1万5千ルピア(約150円)です。アホほど安い。バリにはつまみをダラダラ食べながらアルコールを飲む習慣がないみたいなんですが(常にがっつり食事系)、とにかく安いので朝から晩までだらだらビールを飲んで過ごすというのも、怠惰で贅沢でいいなあと思いました。

空港に向かう道には相変わらずのバイク軍団。バリは恐ろしいほどバイクが走ってます。レンタカーを借りてドライブしようと思っていたんですが、道路を埋め尽くすバイクに恐れをなしてやめておきました。車線とかあってないがごとき無法地帯です。隙間という隙間を、びゅんびゅんバイクがすり抜けていきます。しかもノーヘルの2人乗り3人乗りは当たり前で、学校が終わる時間になると子供を前後に乗せたお父ちゃんバイカーがよたよたしながら車の隙間を走っていきます。これは恐い。一度も事故は見ませんでしたけど、誰も接触しないで走ってるのが奇跡としか思えませんでした。あと女性の2人乗りで、後ろに乗った女性が横座りしてたのもびっくりした。自転車かっつーのね。
空港では残った金を使い切るべくナシゴレンを食べました。といっても日本円で300円くらいなんですけど。その店に残った金を全部チップとして置いてきて(多分そういう人多いと思う)、飛行機に乗るときにはコイン1枚すらない状態でした。気持ちいい。金を使い切るって気持ちいい。もちろん日本円は財布の中に入ってましたけど(羽田の駐車場に車停めっぱなしでしたから)。
そんなこんなで、海外旅行初心者の俺が見たバリのいいとこ悪いとこ。まずはいいとこ。

あんまり書き立てたくないけど悪いとこ。
どうでもいいこと。
次に行くときはもうちょっと上級者向けのサヌールに泊まって、スミニャックとウブドに行きたいです。はー、長かった。全部読んでくれた人、ありがとう。何かちょっとでも参考になれば幸いです。
追記。帰ってきて1ヶ月も経たない10月1日にまたバリで爆弾テロがありました……。爆発があったのはクタのマタハリデパートのそばと、ジンバランのシーフード屋台(イカン・バカール)で、両方とも思いっきり自分が行ったところです。全く他人事とは思えません……。旅行中もグローバリゼーションと、宗教と、貧富の差についていろいろ思うところがあったのですけど、心にひっかかったそういう部分が最悪の形となって現れて、何かいいようのないショックを受けてます。
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